君とすごした日-5
「吉澤さん、来週末朝9時に駅裏のロータリーに集合ね!」
総務課の田中さんだった。
「すみません、急なんですけど、ちょっと用事が出来ちゃって。旅行は欠席で…」
京都への一泊旅行。
妻にバレたら… 何故かそんな事も考えなかった。
あっという間に日が流れ土曜の朝、妻の運転で駅まで送ってもらう。もちろん妻には”駅前”で集合と言ってある。
「パパ行ってらっしゃい!! お土産忘れないでよ」愛美の言葉で少し胸が痛い。
妻と娘に手を振った後、駅前から少し離れた彼女との待ち合わせのパーキングに小走りで向かった。 いかにも女の子らしい可愛らしい赤の車だ。
「ごめん、待たせたね」
「大丈夫、今来たばかりですよ」
「そろそろ、その敬語はやめようよ」
「はい、気をつけます」
「ほら、また!!」
そんな他愛のない会話も楽しかった。
高速を飛ばして2時間、京都に着くすぐ手前で朝食がてら喫茶店に入った。
「ごめん、ちょっとトイレに行ってくるね。」
彼女が席を離れて、もうだいぶ時間が経つ…
「ひょっとして他の誰かに電話でもしてるのか?」
そう疑った時だった。
「ごめんね、待たせて」
そう言う彼女を見上げると、髪型が変わっていた。
「さっき話してて、亮一さんがポニーテールの女の子が好きって言ってたから。」
今時こんな可愛い子がいるんだ…と、あらためて優子が好きになった。
京都駅近くのパーキングに停めて、
「さあて、まずはどちらまで?お姫様」
僕が言うと、
「亮一さんの行きたい所が私の行きたい所!!」
歩き出した二人の手は、しっかりと握られていた。
総務課の田中さんだった。
「すみません、急なんですけど、ちょっと用事が出来ちゃって。旅行は欠席で…」
京都への一泊旅行。
妻にバレたら… 何故かそんな事も考えなかった。
あっという間に日が流れ土曜の朝、妻の運転で駅まで送ってもらう。もちろん妻には”駅前”で集合と言ってある。
「パパ行ってらっしゃい!! お土産忘れないでよ」愛美の言葉で少し胸が痛い。
妻と娘に手を振った後、駅前から少し離れた彼女との待ち合わせのパーキングに小走りで向かった。 いかにも女の子らしい可愛らしい赤の車だ。
「ごめん、待たせたね」
「大丈夫、今来たばかりですよ」
「そろそろ、その敬語はやめようよ」
「はい、気をつけます」
「ほら、また!!」
そんな他愛のない会話も楽しかった。
高速を飛ばして2時間、京都に着くすぐ手前で朝食がてら喫茶店に入った。
「ごめん、ちょっとトイレに行ってくるね。」
彼女が席を離れて、もうだいぶ時間が経つ…
「ひょっとして他の誰かに電話でもしてるのか?」
そう疑った時だった。
「ごめんね、待たせて」
そう言う彼女を見上げると、髪型が変わっていた。
「さっき話してて、亮一さんがポニーテールの女の子が好きって言ってたから。」
今時こんな可愛い子がいるんだ…と、あらためて優子が好きになった。
京都駅近くのパーキングに停めて、
「さあて、まずはどちらまで?お姫様」
僕が言うと、
「亮一さんの行きたい所が私の行きたい所!!」
歩き出した二人の手は、しっかりと握られていた。
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