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夢跡†(12)

[637] つる 2011-02-18投稿

これだけ言っても浦田はまだ追及の手を緩めない。


「色々なんてあやしー…」

もう勝手に言ってろと、ため息を吐いた。

ノートを机から出そうとしたとき、


「あっ…」

ジャララララッ


教室に響く小銭の音。

誰かがお金を落としたようだ。


音のした方を向くと、口の空いた財布を手に、立ち尽くしている男子生徒がいた。

神田達のいる場所に近いため付近にも散らばっている。


自分の足元にも小銭が転がっているのを見て手伝おうと、手を伸ばした――


「触んなッ!!」


伸ばした手を叩かれた。


「え…」


予想外の行動に体が強ばる。

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