携帯小説!(PC版)

風船とソラ

[412] 奈月 巴歌 2011-03-21投稿

丸い優しい其れはね
一瞬で飛んでいったの

あたしが少し手を離したから
ふわふわ飛んでいったの
まるで天使みたいに

随分近くで見る空は
随分綺麗でしょう?

随分近くで見る雲は
随分柔らかいでしょう?

必死で手を伸ばすけれど
貴方を失いたくなくてね
一生懸命手を伸ばすけれど

だめなの
届かない所に
貴方はいってしまったのね

何の別れも告げずに

ただ手の中に微かな温もりだけを残して

それなのにね
空はこんなにも輝いているの
貴方が今いるそこは
涙が出るほど清々しいの

貴方は今その青い世界のどこに居るんだろう

それともこの青い世界全て貴方なのかな

そう思ったら少しだけ
微笑みが零れたよ

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