【桜花〜Act.10-1 白浜】
「ウサお腹空かないか?」
庄司は台所から背を向けたまま話し掛けて来る。
「うん,ちょっと」
「何か買いに行こう」
庄司はそう言うと,早足で寝室の方に着替えに向かった。
私はまだボーっとしていて,ソファーに座ったまま動けなかった。
「行こうウサ」
足早に戻って来た庄司が,私の両脇を抱えてたたせてくれ,庄司の右手が私の左手首を掴んで,引っ張られるようにして連れて行かれた。
「白浜に行こう」
私を玄関まで引っ張って来ると,庄司が振り返ってそう言った。
「白浜に向かう道中で朝ご飯を買ってこう」
白浜とは,庄司の家からだと,ほんの15分程で行ける海岸だ。
私は庄司の住む市街の隣町に住んでいるが,この地域での白浜含むお薦めスポットを知らない。
言い訳するなら,22才までパパの実家がある川崎市に住み,23才から母親の実家がある泉町に引っ越して来たから,単に知らないのだ。
庄司は台所から背を向けたまま話し掛けて来る。
「うん,ちょっと」
「何か買いに行こう」
庄司はそう言うと,早足で寝室の方に着替えに向かった。
私はまだボーっとしていて,ソファーに座ったまま動けなかった。
「行こうウサ」
足早に戻って来た庄司が,私の両脇を抱えてたたせてくれ,庄司の右手が私の左手首を掴んで,引っ張られるようにして連れて行かれた。
「白浜に行こう」
私を玄関まで引っ張って来ると,庄司が振り返ってそう言った。
「白浜に向かう道中で朝ご飯を買ってこう」
白浜とは,庄司の家からだと,ほんの15分程で行ける海岸だ。
私は庄司の住む市街の隣町に住んでいるが,この地域での白浜含むお薦めスポットを知らない。
言い訳するなら,22才までパパの実家がある川崎市に住み,23才から母親の実家がある泉町に引っ越して来たから,単に知らないのだ。
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