おにいちゃん、これおしえて?
Part one #出会い#
校庭を薄い桃色で彩っていた桜は、もう既になくなり、夏らしい緑の葉へと変わっていた。
――あの子と出会ったのも、このくらいの季節だったなぁ。
10年前の懐かしい記憶を脳内で再生し――――
「初音ッ!」
「えひゃあっ?!」
―――ようとしたら、その途中、わたしは突然響いた声によって現実へと引き戻された。
声のした方をみると、そこにはいつも通り黒い髪を二つに結っている、親友の奉咲明花がいた。
「もぉ、驚かせないでよ〜」
「……よくそんな暢気なことが言ってられるね」
呆れた口調で言う明花。
――暢気なこと?
「その顔じゃあ……何が暢気なことなのか、まぁ〜ったく判ってないみたいだね」
「うん」
わたしは正直に答えた。嘘をつくのは苦手だからね……。
「に・っ・ちょ・く!今日、初音の番だよね?」
日直?
「え、今日は日田さんじゃ――――」
そう、今日の日直は日田さん――クラスメート――のはずで、わたしじゃない。
「初音……アンタ昨日休んだでしょ?日田が代わりにやってくれたのっ」
――あ!そうだった!
昨日わたしは、熱でダウンしてた……。
って……
「左藤先に殴られるぅぅううう!」
ただでさえ、わたしは左藤先生に目をつけられているというのにっ……!
「職員室。行ってらっしゃ〜い♪」
明花が笑顔で手を振ってくる。
わざとか!!
校庭を薄い桃色で彩っていた桜は、もう既になくなり、夏らしい緑の葉へと変わっていた。
――あの子と出会ったのも、このくらいの季節だったなぁ。
10年前の懐かしい記憶を脳内で再生し――――
「初音ッ!」
「えひゃあっ?!」
―――ようとしたら、その途中、わたしは突然響いた声によって現実へと引き戻された。
声のした方をみると、そこにはいつも通り黒い髪を二つに結っている、親友の奉咲明花がいた。
「もぉ、驚かせないでよ〜」
「……よくそんな暢気なことが言ってられるね」
呆れた口調で言う明花。
――暢気なこと?
「その顔じゃあ……何が暢気なことなのか、まぁ〜ったく判ってないみたいだね」
「うん」
わたしは正直に答えた。嘘をつくのは苦手だからね……。
「に・っ・ちょ・く!今日、初音の番だよね?」
日直?
「え、今日は日田さんじゃ――――」
そう、今日の日直は日田さん――クラスメート――のはずで、わたしじゃない。
「初音……アンタ昨日休んだでしょ?日田が代わりにやってくれたのっ」
――あ!そうだった!
昨日わたしは、熱でダウンしてた……。
って……
「左藤先に殴られるぅぅううう!」
ただでさえ、わたしは左藤先生に目をつけられているというのにっ……!
「職員室。行ってらっしゃ〜い♪」
明花が笑顔で手を振ってくる。
わざとか!!
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