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どうしようもない貴方を

[307] ふく 2011-04-17投稿
貴方と付き合い始めた頃は電話もメールも沢山した
どうでもいい事で冗談を言って笑って
最近の貴方の態度には気付いていた
仕事が忙しくて疲れている事も
私に構う余裕がない事も

我が儘は言わない
寂しいも
自分を追い込んでいるという事は分かっている
この苦しみを乗り越えれば明るい未来があるのかは分からない

例え連絡がない日でも
本当は何をしているのか分からなくても黙って携帯を握り締めて眠った

貴方が会いに来てくれる時はちゃんと笑った
疲れてるからと言って貴方が寝ている間
一緒にいるのに寂しくて
家事をしながら泣きそうで肩が震えた
気付かれないように振る舞うのがやっとだった
貴方を見送った後はやっぱり泣いたし
貴方の歯ブラシも見る事さえ辛くて奥にしまった

貴方は私がいなくても大丈夫
そう気付くのにはそんなに時間はかからなかった
電話もメールも限りなく少なくなり別れを告げるまでもなく貴方から離れた
ずるいと言われるかもしれない
だけど最後くらい分かって
私は何も言えない性格だから
こうして自然と貴方から離れる事しか出来ない

今でも貴方を思い出す
仕事は少し落ち着いただろうか
ご飯はちゃんと食べているだろうか
飲み過ぎたりしていないだろうか

今まで何も言わなかったのは
物分かりがいい奴と思われたかったからじゃない
何も感じでいなかったわけじゃない
言って困らせたり怒らせたりしてしまうのも
嫌われるのも怖かった
貴方が先に気付いて欲しかった
貴方がいつも先を歩いていて
たまには私を心配して振り向いて欲しかった

本当は貴方を愛していて
こんな愛し方しか出来ない私に気付いて欲しかった

いつも別れ際に『ありがとう』と言ったのは
貴方からも言ってもらいたかったから
何も言わずにただ笑って手を振って去って行く貴方の後ろ姿にどうしようもない虚しさを感じでいた

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