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恋心・・第7話「約束」

[338]  ナツキ  2006-09-11投稿

「ゴホ!!ゴホ!!」
「昨日雨に濡れて帰って来るからやで!!」

穂茅は黙って体温計を取り出した。母はそれを受取り眉間にシワを寄せた。

「38度7分。今日はお休み。ゆっくり寝ときっ!!」

母が部屋から出ていき穂茅はベットに寝転がった。

(どうせ学校何か行く気分ちゃうし、丁度よかった・・)

穂茅はゆっくりと目を閉じた。



コンコン・・
目を覚ますと夜の11時前だった。返事をするとゆっくりとドアが開いた。

「風邪大丈夫け??」
「良太!??ゴホ!!ゴホ!!」
「いきなり喋んなって!!」

良太は勝手にテレビをつけ部屋の中でくつろぎ出した。

「風邪ひいてるんやし出てってよ」
「少しぐらいええやんけ」
「誰のせいで風邪ひいたと思ってんの・・」
「はっ!!??お前なんでそんな機嫌悪いねん??熱でも上がってきたんけ??」

良太はベットの横に座り、穂茅のおでこに手をあてた。

パンッ!!
穂茅はとっさにその手を叩いた。

「いてっ!!さっきからなんやねんっ!!」
「良太が約束破るし悪いんやろ!!」
「約束??何それ??・・はあ〜。そんなんどうでもいいけど、そんなイライラしてたら余計に熱上がんぞ」


(・・・そんなんどうでもいい・・??)


「・・・って」
「へ??」
「出てってよっ!!今すぐ部屋から出てってっ!!!!」

穂茅はベットから立ち上がり、ドアを開けて良太を部屋の外に追い出した。

「なんやねんっ!!」
「良太の顔なんか一生見たくないっ!!」

穂茅は勢いよく部屋のドアを閉めた。

「ちょっと待てって!!おいっ!!」

良太は穂茅の部屋のドアを叩いた。穂茅は鍵を閉めてフラつく足でベットに戻り布団に潜った。

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