空から見てる 3
濃厚な甘味、けれどしつこくない。爽やかな林檎の香りに、思わず鼻で大きく呼吸をして香りが抜けていくのを楽しんだ。
「美味しい?ウチが作った林檎ジュース。」
「美味しい…美味し過ぎるよ。」
俺の口から本音が溢れた。
するとサエさんは、日に焼けた紅い顔を、またさらに赤らめて「ふふっ」と嬉しそうに笑った。
サエさんはすぐ顔が赤くなるみたいだ。
林檎を作ってる内に、赤色が映ってしまったみたいだ、と思うと、なんだか可笑しかった。
それに手を唇に添えてふふっと小さく笑う仕草が何とも可愛らしい。
「ウチの家、パソコンはないの。」
「え?」
「調査に来たんでしょう?インターネット。」
「あぁ、そうでした。」
「そうでしたって、ふふっ。ちなみに携帯も圏外だよ。」
「じゃぁ…本当にこの村一体は連絡手段がないんですね。」
「でも、電話はあるし、別に困ってないよ。」
「サエさん、ここに一人で住んでいるんですか?」
「そうよ。」
さっき『親が残してくれた農園』と言っていたが、ご両親は他界してしまったのだろうか。
こんな通りすがりの俺が、そこまで他人の事情に首を突っ込むのは失礼だろうが、何だか気になる。
「美味しい?ウチが作った林檎ジュース。」
「美味しい…美味し過ぎるよ。」
俺の口から本音が溢れた。
するとサエさんは、日に焼けた紅い顔を、またさらに赤らめて「ふふっ」と嬉しそうに笑った。
サエさんはすぐ顔が赤くなるみたいだ。
林檎を作ってる内に、赤色が映ってしまったみたいだ、と思うと、なんだか可笑しかった。
それに手を唇に添えてふふっと小さく笑う仕草が何とも可愛らしい。
「ウチの家、パソコンはないの。」
「え?」
「調査に来たんでしょう?インターネット。」
「あぁ、そうでした。」
「そうでしたって、ふふっ。ちなみに携帯も圏外だよ。」
「じゃぁ…本当にこの村一体は連絡手段がないんですね。」
「でも、電話はあるし、別に困ってないよ。」
「サエさん、ここに一人で住んでいるんですか?」
「そうよ。」
さっき『親が残してくれた農園』と言っていたが、ご両親は他界してしまったのだろうか。
こんな通りすがりの俺が、そこまで他人の事情に首を突っ込むのは失礼だろうが、何だか気になる。
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