分身
あれから何年たち
私は高校生
そして今日は
入学式
ひらりひらりと舞う桜の花びら
爽やかな風
頬に触れる柔らかな茶色い髪
着なれない制服
みんなと仲良くなれるのか
という不安がある
そんな思いとは対照的に
どんどん進んでいく入学式
---佳奈の分も頑張れ---
いつもそう言われていた
親にとっては
私が死んだ方が良かったのかも
しれない
佳奈は頭が良く
要領も良く
いつも笑顔で…
運動神経しか
取り柄のない私と対照的
--どうせ誰も私を見ていない--
いつも死んだ佳奈と
比べるんだ
「なんで高校落ちたんだ…
佳奈だったら受かっていたのに」
もう 人を信じれない…
そう思ってた
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