最後の夏休み25
戒の両手を拘束していた縄が解かれていく。
いや、この表現は正確ではない。
正しくは焼き切れたのだ、戒の力によって。
戒の両手からは炎が紅く激しく燃えていた。
何者をも寄せ付けない紅い炎、その炎は戒の肘にまで絡みついているが、不思議と戒の体を焼き尽くすことはない。
これが戒が想像し求めたもの。
−魔法−
「戒にぃ…なんなのそれ…。」
明はその光景を驚きと恐れの眼差しで見つめる。
戒自身も驚いていた。
あれだけ訓練しても出来なかったものが、今になって突然出来たのだから。
しかし、そんな驚き、喜びはすぐに戒の思考から消え去る。
あるのは今目の前にいるさんざん調子に乗ってくれた男をぶちのめすこと、それだけである。
「おおおォっ!!」
戒は雄叫びをあげながら男へと殴りかかる。
戒の意識は正直途切れ途切れである。
ナイフで刺された傷、男に暴行された傷、気を抜くと痛みで意識は飛びそうである。
だが、それでも男をぶちのめすために!
男は今の状況が信じらんないといった表情で動けずにいた。
戒の拳が的確に男の左頬を捕える。
ドゴォッ!!
炎は男を顔を焼き、拳は男の顔を右へとねじ曲げぶっ飛ばした。
戒はすぐさまそのまま男に掴みかかろうとしたが、傷がひどく体がいうことを聞かない。
「くくくくく…。」
男は不気味な笑い声をあげながらゆっくりと立ち上がる。
「痛い。痛いねぇ。くくくくく、これは予想外だよ。まさか、こんなことになるとはねぇ。あははははははは!!」
男は大声をあげて笑う。
より一層歪んだ笑みを浮かべ、ただただ不気味に。
「興奮したよぉ!!今までのどんなことよりねぇ!!あははははは!!」
やはりこの男は狂っている。
今まで読んだどの小説の悪役よりも、どんな話に出てくる奇人よりも男は歪み狂っていた。
いや、この表現は正確ではない。
正しくは焼き切れたのだ、戒の力によって。
戒の両手からは炎が紅く激しく燃えていた。
何者をも寄せ付けない紅い炎、その炎は戒の肘にまで絡みついているが、不思議と戒の体を焼き尽くすことはない。
これが戒が想像し求めたもの。
−魔法−
「戒にぃ…なんなのそれ…。」
明はその光景を驚きと恐れの眼差しで見つめる。
戒自身も驚いていた。
あれだけ訓練しても出来なかったものが、今になって突然出来たのだから。
しかし、そんな驚き、喜びはすぐに戒の思考から消え去る。
あるのは今目の前にいるさんざん調子に乗ってくれた男をぶちのめすこと、それだけである。
「おおおォっ!!」
戒は雄叫びをあげながら男へと殴りかかる。
戒の意識は正直途切れ途切れである。
ナイフで刺された傷、男に暴行された傷、気を抜くと痛みで意識は飛びそうである。
だが、それでも男をぶちのめすために!
男は今の状況が信じらんないといった表情で動けずにいた。
戒の拳が的確に男の左頬を捕える。
ドゴォッ!!
炎は男を顔を焼き、拳は男の顔を右へとねじ曲げぶっ飛ばした。
戒はすぐさまそのまま男に掴みかかろうとしたが、傷がひどく体がいうことを聞かない。
「くくくくく…。」
男は不気味な笑い声をあげながらゆっくりと立ち上がる。
「痛い。痛いねぇ。くくくくく、これは予想外だよ。まさか、こんなことになるとはねぇ。あははははははは!!」
男は大声をあげて笑う。
より一層歪んだ笑みを浮かべ、ただただ不気味に。
「興奮したよぉ!!今までのどんなことよりねぇ!!あははははは!!」
やはりこの男は狂っている。
今まで読んだどの小説の悪役よりも、どんな話に出てくる奇人よりも男は歪み狂っていた。
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