Love song
06.
「マコ、おはよーっ!」
玄関を出ると、ミクちゃんの元気な声が聞こえてきた。
ミクちゃんの隣にはリュウがいて、玄関先にある柵から顔を覗かせていた。
「遅いぞー。遅刻すんじゃん」
「何言ってんのー。ちゃんと時間通りだもんね? 馬鹿はほっといて行こ」
「おい! 馬鹿って何だよ」
「馬鹿は馬鹿でしょ」
2人の会話が面白くて、私は笑いを堪えることができなくて笑っちゃってた。
「おい、マコ。何笑ってんだよー」
リュウは笑いながらそう言うと、私の頭をグーでグリグリと押してくる。
「止めて、縮むから!」
「縮め縮めー」
「ちょっとリュウ、止めなって!」
ミクちゃんは私たちの間に入ってきて、リュウの頭を軽く叩いた。
「痛え! 暴力反対」
「うるさい。マコ、痛かったでしょー。よしよし」
「ミクちゃん。子ども扱いしないでよ」
こんなふうに、毎日笑いあうのがずっと続くと思ってた。
でも違った。
楽しい日々は、一瞬にして奪われたんだ。
*
いつもみたいに3人で帰っていた私たちは、ふざけあいながら歩いていた。
そして私の家の前にたどり着くと、リュウたちと別れて玄関の戸を開けた。
「おかえり」
「た、ただいま」
戸を開けると、そこにはお母さんがいた。
私はびっくりして、戸を開けた体制のまま少しの間固まってた。
「お母さん、買い物いってくるから」
「うん。分かった」
そう言うと、お母さんは私の横を通って玄関から出て行った。
その時ちらっと見たお母さんの顔はどこか怒りを帯びたような顔をしてて、私は一瞬ビクッとしてしまった。
何がお母さんをそんな表情にさせてるのか分からなかったけど、買い物から帰ってきたお母さんの顔は、最初の時の顔が嘘のように晴れやかな笑みを浮かべていた。
その理由を知るのは、数日後のことだった。
「マコ、おはよーっ!」
玄関を出ると、ミクちゃんの元気な声が聞こえてきた。
ミクちゃんの隣にはリュウがいて、玄関先にある柵から顔を覗かせていた。
「遅いぞー。遅刻すんじゃん」
「何言ってんのー。ちゃんと時間通りだもんね? 馬鹿はほっといて行こ」
「おい! 馬鹿って何だよ」
「馬鹿は馬鹿でしょ」
2人の会話が面白くて、私は笑いを堪えることができなくて笑っちゃってた。
「おい、マコ。何笑ってんだよー」
リュウは笑いながらそう言うと、私の頭をグーでグリグリと押してくる。
「止めて、縮むから!」
「縮め縮めー」
「ちょっとリュウ、止めなって!」
ミクちゃんは私たちの間に入ってきて、リュウの頭を軽く叩いた。
「痛え! 暴力反対」
「うるさい。マコ、痛かったでしょー。よしよし」
「ミクちゃん。子ども扱いしないでよ」
こんなふうに、毎日笑いあうのがずっと続くと思ってた。
でも違った。
楽しい日々は、一瞬にして奪われたんだ。
*
いつもみたいに3人で帰っていた私たちは、ふざけあいながら歩いていた。
そして私の家の前にたどり着くと、リュウたちと別れて玄関の戸を開けた。
「おかえり」
「た、ただいま」
戸を開けると、そこにはお母さんがいた。
私はびっくりして、戸を開けた体制のまま少しの間固まってた。
「お母さん、買い物いってくるから」
「うん。分かった」
そう言うと、お母さんは私の横を通って玄関から出て行った。
その時ちらっと見たお母さんの顔はどこか怒りを帯びたような顔をしてて、私は一瞬ビクッとしてしまった。
何がお母さんをそんな表情にさせてるのか分からなかったけど、買い物から帰ってきたお母さんの顔は、最初の時の顔が嘘のように晴れやかな笑みを浮かべていた。
その理由を知るのは、数日後のことだった。
感想
感想はありません。