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アイの実はどんな味?16

[355] 萩原実衣 2011-07-19投稿
「…?」
俺は、思わず響さんを振り払ってしまった。
「なんで?こんな事出きるの?」
響さんは、凛とした視線で俺をみた。
「好きになってしまったから。一目惚れになるのかもしれないけど、好きになんです」

あまりに直球で何も言えなかった。
俺にとって衝撃的な出来事も響さんには、大したことではないようで、変わらず呑みはじめた。

まぁ、酔っ払った勢いだろうと忘れる事にした。
ある日、デカ女から手紙がきた。

……秦くん……
元気にしてますか?
私は、がむしゃらに進んでいます。
あなたに言われた言葉。私の心の中のモヤモヤが一気に吹き飛びました。このままじゃいけないのはわかってた。
ありがとう。
私の時間を進めてくれて。今は、色んな人に出会い刺激をもらってます。少しずつですが、感覚も戻ってきてます。
秦くんは、どうですか?この間 社長からトルコの時の写真を数枚送ってもらいました。

凄くいいと思ったよ。
ゾクゾクした。

再来月一回戻ります。会えるのを楽しみにしてます。
北条織

デカ女の手紙に俺は、嬉しさとともに頑張ろうと思った。
帰って来るまでに、何か形にしたいと…。
「あっ!」

手紙をとられた。

振り向くと、響さんがいた。
「わたし、負けないから絶対に。私の方が好きなキモチいっぱいだと思う」
この子、本気…?
魅力的な子である事には間違いない。

でも、心が動かない。

響さんは、手紙を俺に返すとスタジオに戻った。そうそう、俺と響さんの特集の撮影が始まっていた。

(全くやりにくい事をする子だ…。)

何も無かったように撮影に戻っている。

「秦くん…次のテーマは、“うそ”だ。男の嘘を頼むよ」
ジロさんは、いつにもまして難しい事を言う。

彼女の唇に寄り添いカメラを睨み、笑みを浮かべてみた。

「オッケー最高だよ。秦くん…。」
「そこまでやらなくても…。」
響さんの事務所の人が戸惑っていた。
「良いものにするんならこんな事で慌てないでよ」
響さんが一喝した。
キスをしたといっても端っこに少し触れるか触れないかというものだ。
俺もそこまで大胆じゃない。

「男の嘘をつくなら本気で唇奪ったらどうなの?」響さんの言葉に周りは驚くばかり。
「嘘だからあそこまでなんだよ。そこから先は、詐欺だからね」
俺の言葉にため息をついて撮影を再開した。

スタジオの扉が開いた。
えっ!!デ、デカ女?!

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