悪魔の天使 (14)
「リア!」
「…っ……!」
「どうしたの、こんなところで……。」
抱えられるように肩にまわされた手を、リアは払いのけた。
リアはまだ温もりがある肩を抱き寄せるような仕草をした。
明らかに警戒している。
(見られた、か……。)
レクスは一歩引くと一礼をして踵を返した。
「…ディル……?」
レクスの後ろ姿がディルと重なった。
(あの後はどうなったのだろう……。)
ルカの伝えようとしていたこととは何だったのだろうか。
(きっといいこと。)
少しだけ頬を染めながらも嬉しそうに話していた彼女。
見てるのが辛くて目を背けた。
そういえば
『あいつらの目は変わらない!』
誰かがすぐ近くでそう言った。
誰だったかは覚えていない。
いや、知らない。
低い女の声。
新たに感じたうすら寒さに、リアは肩を抱いていた手に力を込めた。
すぐ後ろにあった柱にもたれかかる。
静かに深く溜め息を吐いた。
「何よ。勝手に信用して勝手に悩んで……。」
堪らずしゃがみこんだ。
「初めてだったから……。初めてあんな風に接してくれたから……。」
風が余計に冷たく感じられる。
「…っ……!」
「どうしたの、こんなところで……。」
抱えられるように肩にまわされた手を、リアは払いのけた。
リアはまだ温もりがある肩を抱き寄せるような仕草をした。
明らかに警戒している。
(見られた、か……。)
レクスは一歩引くと一礼をして踵を返した。
「…ディル……?」
レクスの後ろ姿がディルと重なった。
(あの後はどうなったのだろう……。)
ルカの伝えようとしていたこととは何だったのだろうか。
(きっといいこと。)
少しだけ頬を染めながらも嬉しそうに話していた彼女。
見てるのが辛くて目を背けた。
そういえば
『あいつらの目は変わらない!』
誰かがすぐ近くでそう言った。
誰だったかは覚えていない。
いや、知らない。
低い女の声。
新たに感じたうすら寒さに、リアは肩を抱いていた手に力を込めた。
すぐ後ろにあった柱にもたれかかる。
静かに深く溜め息を吐いた。
「何よ。勝手に信用して勝手に悩んで……。」
堪らずしゃがみこんだ。
「初めてだったから……。初めてあんな風に接してくれたから……。」
風が余計に冷たく感じられる。
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