悪魔の天使 (16)
「母さん…どこに行っちゃうの?一人にしないで!行かないで!」
小さな手は虚しく空を切る。
頬を涙が伝う。
「あの子のそばにいた人って皆不幸になってるんだって。」
「あれには近付かない方が身のためだね。」
ずっと避けられて育ってきた。
叔母からは認められず、義姉妹からは疎まれていた。
そんななかで悪魔と契約し自分の身を守った。
『一人にしないで。』
乞うように契約した。
寂しかったから。
家族が欲しかった。
休まる場所が、安心できる場所が、信頼できる人が、唯一の人が欲しかった。
母に、父に、叔母に裏切られた。
人が、周りの妖魔でさえ信用できなかった。
死にたくなるほど
辛かった。
だから私はあれに頼ったんだ。
その光は裏切るということも知らずに……。
頼って、失望して……。
最悪だ、私。
死にたい。
また彼みたいな光を求めよう。
いや、目を、耳を、心を閉ざそう。
そしたらもう
裏切られない!
一人にならない!
もう寂しくない!
自身の想い。
小さな手は虚しく空を切る。
頬を涙が伝う。
「あの子のそばにいた人って皆不幸になってるんだって。」
「あれには近付かない方が身のためだね。」
ずっと避けられて育ってきた。
叔母からは認められず、義姉妹からは疎まれていた。
そんななかで悪魔と契約し自分の身を守った。
『一人にしないで。』
乞うように契約した。
寂しかったから。
家族が欲しかった。
休まる場所が、安心できる場所が、信頼できる人が、唯一の人が欲しかった。
母に、父に、叔母に裏切られた。
人が、周りの妖魔でさえ信用できなかった。
死にたくなるほど
辛かった。
だから私はあれに頼ったんだ。
その光は裏切るということも知らずに……。
頼って、失望して……。
最悪だ、私。
死にたい。
また彼みたいな光を求めよう。
いや、目を、耳を、心を閉ざそう。
そしたらもう
裏切られない!
一人にならない!
もう寂しくない!
自身の想い。
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