a-tear
まぁ、悠斗がいるだけマシか・・・。その悠斗の隣はクラスでも人気の女子、愛。あまり喋る事はなかったが、コレを機に仲良くなれるだろうか。
大体の席順をチェックしてから、 あ、 と、自分の前の席を見る。
美亜の前の席はー・・・
直希、だった。
直希は、クラスでも人気の男子で、男女共に仲が良かった。決して真面目と言える生徒ではなく、暴言も吐く性格だったが、不思議と人が集まってくる、そんな人物だった。
美亜は、直希が、好きだった。
そして、そんな直希の隣はー・・・
奈緒美。
直希の想い人。
奈緒美は、どちらかと言えば可愛い系統に入る方で、背も低く、「女の子」らしい娘だった。
いわゆる、三角関係だった。
美亜は直希が好きで、直希は奈緒美が好きで、奈緒美は美亜を友達だと思っていた。
美亜は、その事を知っていたが、直希を諦める事は出来なかった。
「ハイ、席についてー」
担任がそう言うと、皆はすぐさま席に着いた。
美亜も席に着く。
直希の背中に視線が行く。
担任の話が終わって、皆がざわつく。
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