恋の短編〜?とある幽霊の話〜
いやぁ、今日は特別暑いですね
こんな夏は涼しいので夜の散歩が一番なんですよ
見える方には悲鳴をあげられたりするんです
僕たちは元は人間だった訳ですから
悲鳴を上げられるのは少し複雑なんですがね
え?僕は何故ここにいるのか?
それが笑い話なんですがね
大切な人に会いに行く途中
事故に巻き込まれたんですよ
…ですが、もう心残りはありません
彼女は僕のために泣いてくれていました
そんな彼女にたった今
泣かないで下さいと
どうか僕に縛らないで下さいと
伝えてきたんです
彼女は気付いたか分かりませんが
一目彼女を見れた
僕にはそれで充分です
なので僕は行くべき場所に逝くことにします
僕の話を聞いて下さって
どうもありがとう
それでは、またどこかで会えるといいですね
「…あれ、今、あの人が私に笑いかけたような…」
…どうやら彼女に僕の想いはちゃんと伝わってたみたいです
〜Fin〜
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