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『生きる』ということ。<7>

[406] 黒魔法 天使 2011-08-25投稿
「アタシは…聖の母親の薫よ。」

「聖の…お母さん!?」

「あなたは…?」

「は…はじめまして。秋山羽琉です…。」

羽琉はペコリと頭を下げた。

「羽琉ちゃんか…。  って聖!なんでそんなに元気なの!?倒れたんじゃないのっ!?」

「倒れたって言っても、五日ぐらい前だよ!?」

「な…なんだぁ〜…。聖が倒れたって聞いたから仕事切り上げて来たのに…」

薫はへなへな〜とその場に座り込んだ。

「お母さん…いつ、アメリカに帰るの…?」

「う〜ん…、二日休みとったから明後日の夜くらいかな〜?」

「そっ…か…。」

「じゃ、アタシは帰るかな!」

薫は立ち上がる。

「うん。じゃあね…。」

聖は手を振った。

薫が病室を出ていった。


「あれが聖のお母さんか…なんか意外だったな…。なんかもっと大人しい感じの人かと思った。」

「そう…?」

「うん。…じゃあ、私も帰ろっかな。」

「うん。バイバイ!」



   ‐午前12時‐

コツッコツッ

誰かが窓を叩く。

「…ん……?」

コツッコツッコツッ

「…だ…れ…?」

聖はカーテンを開ける。

そこには羽琉がいた。

「羽琉ちゃん!?」

聖が慌てて鍵を開ける。

「どうしたの!?こんな時間に…。」

「聖、今すぐ支度して!!」

「え…!?支度…?」

「早く!!出掛けるよ!」

「ちょ…出掛けるってどこに!?」

「着いてからのお楽しみっ♪」

羽琉は得意げにウインクをした。

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