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『生きる』ということ。<11>

[424] 黒魔法 天使 2011-09-02投稿

「「ごめんなさい!」」


ここは病院。

二人の目の前にはあの時の看護師さんと、聖の担当の医師が顔を見合わせている。


羽琉達は、あのあと病院に帰り、今にあたる。

「もう、こんな事しないって約束出来る?」

「はい…。すみません。」


「…帰りなさい。」


   ‐ガラッ‐

「失礼しました…。」

二人は、ペコリと頭を下げると部屋から出た。



「おーい!羽琉〜聖〜!」

廊下を歩いていると、窓の外から聞き覚えのある声がした。


「こっち来いよ!遊ぼうぜ!」

駿だった。

他の子達もいる。

「うん!今行く。」




羽琉と聖は庭に出た。


「!!」

そこには薫がベンチに座っていた。

聖はまだ気付いて無い。


「聖…。駿達の所に行ってて…。」

「うん…。」


「………」

羽琉は軽く頭を下げた。

そして薫の前に立った。

「…あ…の……」

「座れば?」

薫は微笑を浮かべながら言った。

「……はい。」

羽琉は薫の隣に座った。

「…あの……」

羽琉は恐る恐る口を開く。

「ごめんなさい!!」

羽琉は立ち上がり、頭を下げた。

「…は、はい!?」

「あの、さっきは失礼な事を言って…」

「…いや…謝るのはこっちの方だよ…。」

「え…?」

「聖の気持ち考えないで自分勝手だった…それに気が付かせてくれたのは、羽琉ちゃんだよ…ありがとう。」

薫はニコッと笑った。


「おーい!羽琉もこっち来いよ〜!!」

「……」

「行って来な。」

「……はい。」

羽琉はニッコリと笑いながら頭を下げた。

そして、駿達の方へ向かった。

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