携帯小説!(PC版)

生戦

[381] 佐伯 臨 2011-09-17投稿
「おつかれさん。」
「ぁ…あ……あぁ……」


またこれか。慣れないな。
「ごめんな…。」

『ビーーーーーーー。』
『武器をしまい、所定の位置に戻りなさい。本日の清掃1011〜1015です。次の模擬戦闘訓練は......』

うるせーな、しつけーンだよ。

あーあ。なんでこうなんのかな…。疲れた。


2014年3月2日、ある法律が可決した。

内容は自殺で死んだ者は犯罪者とし、家族や親戚も同罪とする。たしかこんなかんじだった。

こんな法律いい迷惑だ。けど身内にそんなやついないよな。みんなそう言っていたが、オレはそう思わなかった。こいつはやるなってやつがいた。確信があった。

年に何回か親戚の集まりがあった。大人はいっぱいいたが、子供は自分と兄を含めひとつ上の高校生の従姉、小六の従弟の四人だった。少ないながら小さい頃から花火をしたり、みかんを採ったりして遊んでいて仲はよかった。

しかし従弟のマコトに異変があった。会うたび目に活力がなくなっていった。理由は知っていた。親のDVだ。場所を選ばず、しかもふたりがかりで殴っていた。みんな止めたがやめなかった。

五年の月日がたち、確信は現実になった。

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