悪魔の天使 (41)
男はリアに近付くと太った指で血を拭い取った。
露骨に嫌そうな顔を優しく撫で、また叩く。
それを繰り返され、息が上がってきたリアを男は押し倒した。
「――っ!やぁ!!」
リアは鎖もなんもかんも無視して暴れた。
「大人しくし…」
「いやああああっ!!!!」
自由な方の手足で必死に暴れるも、すぐに駆けつけてきた男達に掴まえられ抵抗出来なくされる。
手の鎖は短くされ、足もほとんど自由がない。
「いやぁ……。もう止めて……。」
リアはもうどうすることもできなくて力なく泣くことだけをした。
「しおらしいな。それもまた一興。」
男の顔がゆっくりと降りてきて……。
思考を止めた。
レクスにだけは会いたくない。
見られたくない。
知られたくない。
お願い、神様。
彼に知られるくらいならいっそここに縛って下さい。
…お願い……。
彼との記憶を棄てた。
その日からだ。
全ての抵抗を止めたのは。
「リア。」
男に呼ばれればすぐに行った。
作り笑いだってした。
あれほど嫌がった口づけも求められればした。
決して自分からはしたりしない。
夜は泣いた。
声も上げずに。
何故かも分からぬまま泣いた。
眠らなくなった。
眠れなくなった。
何も口にしなくなった。
何も口に出来なくなった。
光が消えた。
あれから一ヶ月が過ぎようとしていた。
「リアは?」
「分からない。最後に会ったのは多分私よ。あんたを追いかけてどっかに行って…それっきりよ……。」
「これ。俺宛の手紙。」
手紙にはリアのこと、リアの写真、リアにあげた指輪が同じ封筒に入れてあった。
写真には縛られた状態でぐったりとしているリアが写っていた。
服は薄着の上、太ももら辺に乱暴にはだけられたスカート。
涙の跡。
頬の赤み。
口元の血。
全てが腹立たしかった。
リアをとられたこと。
泣かせたこと。
全て。
「リア……!!」
必ず助ける!!
露骨に嫌そうな顔を優しく撫で、また叩く。
それを繰り返され、息が上がってきたリアを男は押し倒した。
「――っ!やぁ!!」
リアは鎖もなんもかんも無視して暴れた。
「大人しくし…」
「いやああああっ!!!!」
自由な方の手足で必死に暴れるも、すぐに駆けつけてきた男達に掴まえられ抵抗出来なくされる。
手の鎖は短くされ、足もほとんど自由がない。
「いやぁ……。もう止めて……。」
リアはもうどうすることもできなくて力なく泣くことだけをした。
「しおらしいな。それもまた一興。」
男の顔がゆっくりと降りてきて……。
思考を止めた。
レクスにだけは会いたくない。
見られたくない。
知られたくない。
お願い、神様。
彼に知られるくらいならいっそここに縛って下さい。
…お願い……。
彼との記憶を棄てた。
その日からだ。
全ての抵抗を止めたのは。
「リア。」
男に呼ばれればすぐに行った。
作り笑いだってした。
あれほど嫌がった口づけも求められればした。
決して自分からはしたりしない。
夜は泣いた。
声も上げずに。
何故かも分からぬまま泣いた。
眠らなくなった。
眠れなくなった。
何も口にしなくなった。
何も口に出来なくなった。
光が消えた。
あれから一ヶ月が過ぎようとしていた。
「リアは?」
「分からない。最後に会ったのは多分私よ。あんたを追いかけてどっかに行って…それっきりよ……。」
「これ。俺宛の手紙。」
手紙にはリアのこと、リアの写真、リアにあげた指輪が同じ封筒に入れてあった。
写真には縛られた状態でぐったりとしているリアが写っていた。
服は薄着の上、太ももら辺に乱暴にはだけられたスカート。
涙の跡。
頬の赤み。
口元の血。
全てが腹立たしかった。
リアをとられたこと。
泣かせたこと。
全て。
「リア……!!」
必ず助ける!!
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