Triangle(12)
美緒「…龍、ありがと…もう大丈夫…」
私は龍に抱き締められたまま言った。
龍輝「…ん、ほんとに平気?」
龍は体を離し、私の顔を心配そうに覗いた。
美緒「…ほんと!気にしてないからっ」
龍輝「…わかった、じゃあ俺帰るな?」
そう言うと、龍は笑顔で私の頭を撫でて立ち上がった。
美緒「ばいばいっ、今日はありがと!」
龍輝「ん。」
翌朝ーー…
美緒「……」
ただいまの時刻
【5:52】
こんな早く起きてるの、初めて…
結局昨日、寝れなかったしな……
美緒「はぁー…」
ガチャッ
部屋のドアが開いた。
美緒「っ!」
龍輝「…わ、美緒が早起きしてる」
美緒「ちょっ…着替えてたらどーすんのぉ?!」
龍輝「そだな、ごめんごめん」
龍は「あはっ」と笑い、私が座ってるベットの隣に座った。
美緒「も〜…ノックぐらいしてよ〜」
龍輝「…目、赤いよ」
美緒「!…ん、そんなことないよっ…」
龍輝「眠れなかった?」
!
…ばれた……
美緒「……」
龍輝「…早起きってか寝てないんじゃねーの?」
美緒「!…昨日、龍が来た時に泣いたから目が赤いだけだって…」
龍輝「…あんま、顔色も良くない」
龍は大きな手で私の頬を包んだ。
美緒「…龍っ」
私は思わず龍に抱きついた。
龍輝「んっ…どーした?…」
美緒「…私ね……しょーたとケンカしちゃった…」
龍輝「…翔太も心配してくれたんじゃねーの?」
美緒「うん……なのに…私…最低だ…」
涙が溢れた。
龍輝「…大丈夫だから、翔太は怒ってねーから」
美緒「…わかんないじゃん……だって…いつも朝来るのに…来ないじゃん…嫌われたかも…」
龍輝「……美緒、翔太はお前のこと絶対嫌いにならねーよ…平気だよ」
美緒「…龍に何がわかるのっ?!平気って何が!?…知ったようなこと言わないでよっ!!」
私は部屋を出て学校に向かったーーー
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