私のお義兄ちゃん
「私かえるね」 少女がランドセルをもち、さけんだ。 少女の名は紺野 亜咲 8才。学校の帰り友達と遊んでいた。 「亜咲ちゃん、かえるの〜?」 「うん、お家にお客さんが来るからかえらなくっちゃ!バイバーイ」 亜咲の母親である英理が再婚するため、その再婚相手を亜咲にあわせようとしていた。 「ただいま〜」 足音がした。しかし英理とはちがう足音だった。 …誰だろう〜 足音がやむとみたこともない男の子が立っていた。 「…誰?」 「俺は沢村 楼炒(ろうい)、君のお兄ちゃんになるんだよ♪」 亜咲は一瞬硬まった。 そして、叫んだ。 「…え〜イヤァ〜」
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