永遠の子供たち?
なんともいい日和だった。
始業式はとおに過ぎ、つぼんですらいなかった花たちも、今を盛りと咲いていた。
「准ちゃん!」
見上げても、青い色など垣間見えぬほど、そこは桜色で埋まっていた。
たいていの学校にはあるであろう、このトンネル。
いかにも日本人らしいその一貫性も、この気分の良さのもとでは許されるだろう。
「准ちゃん!!」
この分だと、花散るころは、さぞかし・・・
「准ちゃん!!!」
「うるせえっ!!!」
先ほどからしつこく付きまとってくるこの少女に、准は一括をくれてやった。
「なによ。さっきから呼んでるのに、無視する方が悪いんでしょ」
てんで気にしたふうもなく、少女は言い返す。
「うわあ。とってもきれいだね!」
空を見上げて、とても明快な感想を述べた。
「ところでな。その、『ちゃん』っての、どうにかならないか?」
「どうして?准ちゃんは准ちゃんでしょ?」
「でかい声で呼ばれる身にもなれ」
「あ。恥ずかしいんだ!」
けたけたと、少女は笑った。
「俺の風体見て、少しは引けよ」
准が言うのもむべなるかな。
おとなしく学ランを着ていたのも初日だけ。
今は、首まである黒のタンクトップに白のズボン、ベルトを巻いたブーツ姿である。
当然、しょっぱなから呼び出しを食らったが、一向に変える気配もない。
そんな准に、仲良くしましょうと、声をかけるつわものとても無く。
「そう言えば、不思議だよね。准ちゃん、なんで初日、学ランだったの?」
「そっちかよ・・・」
この少女の無邪気さに、少々呆れながら、呟いた。
始業式はとおに過ぎ、つぼんですらいなかった花たちも、今を盛りと咲いていた。
「准ちゃん!」
見上げても、青い色など垣間見えぬほど、そこは桜色で埋まっていた。
たいていの学校にはあるであろう、このトンネル。
いかにも日本人らしいその一貫性も、この気分の良さのもとでは許されるだろう。
「准ちゃん!!」
この分だと、花散るころは、さぞかし・・・
「准ちゃん!!!」
「うるせえっ!!!」
先ほどからしつこく付きまとってくるこの少女に、准は一括をくれてやった。
「なによ。さっきから呼んでるのに、無視する方が悪いんでしょ」
てんで気にしたふうもなく、少女は言い返す。
「うわあ。とってもきれいだね!」
空を見上げて、とても明快な感想を述べた。
「ところでな。その、『ちゃん』っての、どうにかならないか?」
「どうして?准ちゃんは准ちゃんでしょ?」
「でかい声で呼ばれる身にもなれ」
「あ。恥ずかしいんだ!」
けたけたと、少女は笑った。
「俺の風体見て、少しは引けよ」
准が言うのもむべなるかな。
おとなしく学ランを着ていたのも初日だけ。
今は、首まである黒のタンクトップに白のズボン、ベルトを巻いたブーツ姿である。
当然、しょっぱなから呼び出しを食らったが、一向に変える気配もない。
そんな准に、仲良くしましょうと、声をかけるつわものとても無く。
「そう言えば、不思議だよね。准ちゃん、なんで初日、学ランだったの?」
「そっちかよ・・・」
この少女の無邪気さに、少々呆れながら、呟いた。
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