運命の契約書£001-1
「………」
俺、銘楼來斗は携帯画面をじっと見つめていた。
「何だこれ……?」
携帯画面に映っているのは、謎のメール。
メールには、能力が何たらって書いてある。
普段ならこんなメール、すぐに消去して忘れるんだが……
「能力って、なんだ?」
能力――それが何なのか。
何故か俺は無性にそれが気になって、メールを消すに消せなくなっているのだ。
「……わけわかんねぇ」
俺は携帯画面から目を逸らし、その場でごろんと横になった。
ふと時計を見ると、時刻は12時30分過ぎ。
メールが届いたのは11時頃。
俺は一時間半も携帯とにらめっこをしていたというのか……。
「………行ってみようかな」
何だか時計を見ていると、待ち合わせの廃ビルに行きたくなってきた。
どうせ今日は家でごろごろするつもりだったし。
――まあ、いつもごろごろしてるんだけど。
「っつうか、流石にこの格好はないよな」
俺は、起き上がって自分の格好を確認した。
ぼさぼさの頭。
元普段着の灰色パジャマ。
穴の開いた靴下。
……お世辞にも、能力を持つに相応しい人間には見えなかった。
「仕方ねぇな、久しぶりにクローゼット……もとい物置部屋をあさるか」
渋々ながら、俺は我が家の物置部屋へと向かった。
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