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少女解体

[1027] ケィ。 2011-12-25投稿
彼女に名前はありません。

親から与えられた姓名は、記号でしかなく、誰かにそれを呼ばれても、「おい、人間」と呼ばれるのと変わらず、彼女には気味の悪い事なのです。

彼女にとって、生きる事は嘘です。
同じ年頃の子のガールズトークも、道端の石が、石の癖にペチャクチャと喋っているようなものなのです。

そんな彼女だからといって、人生や人間の全てを否定し、疎んでいるわけではありません。

彼女は自分の容姿を、宝石が美しいのと同じに美しいと思っていました。

ただ哀しいかな、生きている事が間違いだったのです。


彼女はある年齢に達し、自分の美しさが衰えたと感じました。

あなたの回りにもいませんでしたか?
小さい頃は完璧だった顔のバランスが、大人になるにつれ鼻が大きくなりすぎたり、若くからシワや白髪が出てしまったりした子供が。

大人になる事が恐ろしくなった彼女は、闇サイトに依頼を出しました。


『私のデザイン通りに私を加工してくれる方を探しています。もし、加工して気に入ったなら、そのまま差し上げます。』



彼女は、返信の中から1人の男を選びました。


男が彼女に指定された場所へ行くと、段ボールの中に少女が死んでいました。
傷一つない、美しい死体でした。
他には図面と、装飾に使われる材料が入っていました。


男は車で自宅に持ち帰り、興奮を抑えながら、作業に取りかかりました。

少女の首を体から切り離し、美しく加工された箱の中に納めました。

胴体から腕と足を切り離し、内臓を取り出してからポールに挿して、薄いレースのドレスを着せました。

腕は交差させ、指輪とリボンで飾りました。

足は少女の顔の回りを囲むように一緒に箱に納めました。
美しい足と、少女の唇と、それはアンバランスでもあり、エロチックでもありました。

全ての作業が終わり、男は指先で少女の体を愛撫しました。

舌で、唇で、歯で少女を貪りました。

何てこの上もない幸福、この上もない悦楽!

その頂点に達した時、部屋の扉が開きました。



キィィ…

「下手ね。あなたには、あげない。」







翌日、ある女が、ネットで知り合った相手の指定した場所へ行くと、大きな段ボールの中に男が死んでいました。
傷一つない、美しい死体でした。

女はそれを車で自宅に持ち帰りました。

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