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Past†Origin(6)

[396] 有間 総二 2012-02-28投稿
「嶺臥、です」

「神奈だ、よろしく」


よろしくお願いします、と目の前の男は頭を下げる


-数分前-

生き残りの男について知りたいな

誰か知ってる奴……教師か?


教師を捜して辺りを見回すと、十乃杏吾が歩いているのを見つける

「十乃先生」

「あ、神奈君!どうしたんだい?」


大人とは思えないほど屈託のない笑顔で、十乃杏吾は振り返る

「実は、No.7の生き残りについて知りたいんですけど…」

へぇ、と十乃は珍しいものを見るような表情になる

「神奈君が他人について関心をもつなんて、驚きだなー」


そんなことを何度も繰り返しながら、十乃は俺に生き残りがどんな人間かを話す

すると、ふと思いついたように表情を変える

「そうだ!実際に会ってみると良いよ」


-現在-

そして今に至るのだが……

「……」

「……」


どちらも沈黙を守り、場は静寂以外には形容し難い

このままでは埒があかない

「……嶺臥君はさ」

「嶺臥……で、大丈夫です」

前にも似たような会話をしたことがある気がする


「じゃあ嶺臥、幾つか聞いても良いか?」

「はい」

「まず、君の能力は何だ?」


すると嶺臥は目線を逸らし

「……分かりません」

静かにそう告げた


「えっ?」

「だからっ、俺の能力は分からないんです」





「どうやら、No.6もやられたらしい」

「6も!?しかし、あのAbilitySchoolの校長は重量支配者で、10校長の中でも1、2を争う実力のはず!」

「それでも壊滅したなら…俺達、生徒達はどうなるんだ」


重い空気が流れた





「そうか、嶺臥も俺と一緒なのか」

「えっ?神奈さんも編入生なんですか!?」

「あぁ、言ってなかったっけ」


自分はさん付けで俺を呼ぶのか……とは言わない

「それで、能力測定する時に男が現れたのか」

「はい、校門を蹴破って堂々と」


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