シャーペンの芯を食べる彼女。
僕の学校の席の隣には、変な女子が座っている。
彼女の名前は<蒼子>といって…
ガリガリ
ガリガリ
年がら年中、シャーペンの芯を食べていた。
「それ、美味しいの?」と僕が蒼子に尋ねると。
決まって「美味しいよ…」とシャーペンの芯を前歯で噛み砕いていた。
こんなやり取りが続いて、もう1ヶ月。
蒼子は授業前に購買で沢山のシャーペンの芯を買ってきて、授業中に教師の前でこれでもかと芯を頬張る。
もちろん、教室中には…
ガリガリ
ガリガリ
とシャーペンの芯を食う……正確には噛み砕く音が響くのだった。
教師だって最初は蒼子に注意もした。
「君。そんな体に悪そうな物食べるのはよしなさい」
「………」
ガリガリ
ガリガリ
けど、いつもの様に蒼子は黙ったままシャーペンの芯を食べるのだ。
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