シャーペンの芯を食べる彼女。2話
自己紹介が送れたが、僕の名前は<北岡 純>。
何処にでもいる健全な高校生のはず…なのだが。
ガリガリ
ガリガリ
僕の隣の蒼子は相変わらず異色を放っている。
「ねぇ。君いっつも同じ芯ばっかり食べてるよね?」
すると蒼子は少ししぼんだ顔で、
「……売店では0.5のHBしか売ってないから」
と、売店で買ったと思わしきシャーペンの芯を僕に渡してきた。
僕は蒼子からもらったシャーペンの芯を眺めてみたりしたが、どうしても僕には<食べ物>には見えなかった。
「北岡君も食べたかったら食べてもいいよ」
「いや。食べないし」
「……0.5のHBだから?」
蒼子よ。お前は何処まで0.5のHBしか持ってない事を根にもっているんだ。
「…………(ショボン)」
「…………」
ガリガリ
ガリガリ
ガリガリ
「……なぁ、僕とデートしないか?」
ガリッ……
パラパラ
蒼子の机から沢山のシャーペンの芯が零れ落ちた瞬間だった。
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