悪魔の天使 (58)
バレてはいけない。
バレてはいけない。
バレてはいけない。
バレテハいけない。
バレテハいけない。
バレテハいけない。
バレテハイケナイ。
バレテハイケナイ。
バレテハイケナイ。
――バレタラキラワレル!!
『ドミニエ、この事をディルのお婆様が知ってしまわれたらしいの。殺してきてくれるかしら?』
彼に知られないために何でもする覚悟はあった。
だから……。
『ドミニエ、次はディルのお姉様とお兄様よ。』
殺させた。
『レベントの町の人に知られていたみたい。』
たくさんたくさん殺させた。
『もういいわ。アイロウド家はディル以外殺して!スロイストも私以外、皆殺しよ!!』
――なのに……。
『化け物退治を国がするらしい。俺も行く。すぐ戻ってくるよ。ルカのご家族の敵をとるから、待ってて。』
『…うん……。』
哀しげに微笑んだ。
悲しくない訳がない。
ドミニエを棄てなければいけないのだから……。
それにディルとも離れなければならない。
他の女ができたら私はどうすれば良いのだろう。
そう思ったけど付いて行くことなど私には出来ず。
黙ってディルを見送った。
それから半年たった。
『ただいま、ルカ。』
言葉に詰まった。
『お帰りなさい、ディル…とその…人は……?』
ディルの隣にいるのは鳶色のショートヘアに深い緑の瞳の綺麗な女性。
服装は騎士のような防具の付いたものなのに
嫉妬した。
『私はディエル様をお守りする役目を頂きました、シャローズ・ロベリアです。』
『えと…シャローズ…さん……?』
動揺が治まらない。
『お守りする、なんて大袈裟な。ペアじゃない。』
ペア。
そう言ってディルはシャローズとかいう女に微笑む。
前は私に見せてくれていた、私だけのディルの笑み。
それが今ではあの女も知っている。
憎い。
憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ!!
『ドミニエ、ディルの隣にいたあの女、ぐちゃぐちゃにして?』
棄てられなかった。
寂しかったから。
そのドミニエをもう一度使う。
『愛してるわ、ドミニエ。ディルの次にね。』
笑った。
でも、心は笑ってなんかいなかった。
憎悪でいっぱいで。
多分、その時、目は笑っていなかった。
私があの儀式をしようとするまで
――あと10日。
バレてはいけない。
バレてはいけない。
バレテハいけない。
バレテハいけない。
バレテハいけない。
バレテハイケナイ。
バレテハイケナイ。
バレテハイケナイ。
――バレタラキラワレル!!
『ドミニエ、この事をディルのお婆様が知ってしまわれたらしいの。殺してきてくれるかしら?』
彼に知られないために何でもする覚悟はあった。
だから……。
『ドミニエ、次はディルのお姉様とお兄様よ。』
殺させた。
『レベントの町の人に知られていたみたい。』
たくさんたくさん殺させた。
『もういいわ。アイロウド家はディル以外殺して!スロイストも私以外、皆殺しよ!!』
――なのに……。
『化け物退治を国がするらしい。俺も行く。すぐ戻ってくるよ。ルカのご家族の敵をとるから、待ってて。』
『…うん……。』
哀しげに微笑んだ。
悲しくない訳がない。
ドミニエを棄てなければいけないのだから……。
それにディルとも離れなければならない。
他の女ができたら私はどうすれば良いのだろう。
そう思ったけど付いて行くことなど私には出来ず。
黙ってディルを見送った。
それから半年たった。
『ただいま、ルカ。』
言葉に詰まった。
『お帰りなさい、ディル…とその…人は……?』
ディルの隣にいるのは鳶色のショートヘアに深い緑の瞳の綺麗な女性。
服装は騎士のような防具の付いたものなのに
嫉妬した。
『私はディエル様をお守りする役目を頂きました、シャローズ・ロベリアです。』
『えと…シャローズ…さん……?』
動揺が治まらない。
『お守りする、なんて大袈裟な。ペアじゃない。』
ペア。
そう言ってディルはシャローズとかいう女に微笑む。
前は私に見せてくれていた、私だけのディルの笑み。
それが今ではあの女も知っている。
憎い。
憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ憎イ!!
『ドミニエ、ディルの隣にいたあの女、ぐちゃぐちゃにして?』
棄てられなかった。
寂しかったから。
そのドミニエをもう一度使う。
『愛してるわ、ドミニエ。ディルの次にね。』
笑った。
でも、心は笑ってなんかいなかった。
憎悪でいっぱいで。
多分、その時、目は笑っていなかった。
私があの儀式をしようとするまで
――あと10日。
感想
感想はありません。