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透明な気持ち

[238]  音色  2006-09-17投稿
「はいっ 今日の練習おしまい!」

まだ肌寒いと感じるような4月・・・
部長の声で、みんなが一斉に動き出す。
さよならの声が飛び交う音楽室で
「それじゃあ、また明日っ バイバイ 音色!」
と、いろんな人に声をかけられているのは −国 音色−
「うん バイバイ」
そう手を振って教室を出る。

−麗沙ちゃん 部活を終わったかな?
音色は体育館に向かって歩き出す。
けれど廊下の曲がり角で、ふと足の動きが止まり、
窓に近づく。

「・・・」
運動場では運動部の人たちが練習を終えたばかり。
音色の目はプールへ移る。
−あ・・・いた。
プールサイドでは水泳部の人たちが腰掛けている。

「なーに 見てるの?」
その声に音色は飛び上がる。
「りっ 麗沙ちゃんっ!!」
声をかけたのは音色が迎えに行こうとしていた相手 −口田 麗沙−

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