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トクベツなキモチ‐ラスト‐

[507] AYM 2012-05-05投稿



ポツッ―…



雨―…?



いや、ちがう。



自分の涙じゃん。






何で泣いてるのか自分でもよくわからない。



ただ“海翔に会いたい”

それだけをおもっていた。





私が自分の涙を拭おうとしたその時、







ぎゅ…―






海翔が抱き締めてくれた。


海翔は急いで走ってきたせいか、



息切れをしていて、体がとても熱かった。







『―…かい…と』





「―…ん?」




『私、海翔のコト好きだよ……』





私は強く抱き締めた。



海翔も私を強く抱き締めた。





「―…俺も、」





『…え?』




「俺も好きだよ?…--」






私は涙が止まらなかった。


夢みだいだった。




ずっと片想いだと思っていた相手が


今…、いまここで


自分のことを“好き”と言ってくれている。





『こんな…―、こんな私を好きになったの?』




「こんななんて言うなよ……

俺の初恋のおまえなんだから―…っ」




その時、私の涙が頬をつたるのがわかった。


その涙を海翔は手で受け止めてくれた。






もう夜になっていた。



それから私達は星空の下でゆっくりと


一歩一歩、



同じペースで、歩いた。




手を繋いで、

昨日とは違う私達で。











おしまい.。o○

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