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梅林賀琉2〜ダルい亀吉〜

[392] 比呂 2012-08-22投稿
「はぁ、全くトリダード・トバゴだぜ」

その瞬間、今の言葉が何かの魔法の呪文になったかのごとく、またあの珊瑚礁梅林が広がる南国風&和風テイストの海になったのである

「あぁ、やっぱり歩ける

しかも息ができる

息子も元気だ」

途中で変な言葉が頭に浮かんだが、亀吉のウィルスだと思って撃退した

しばらく歩くと、何やらテカテカ光るものが見えた

そして、それが亀吉の頭だとわかった時、同時に三人の会話する声が聞こえた

しかし、どういうわけか今度は僕の方が歩いているにも関わらず速いのか、三人を追い抜かしてしまいそうになった

そこで、足を止めると亀吉は何やら楽しげな顔で

「さすが、梅林先輩

井手らっきょどころかもはや、あのボルトも超えて韋駄天のごときですな」

僕は不意をつかれたようになったが、返答した

「何で、そんなこと知っているんだ

それだったら、最初から浦島様じゃなくて、梅林様とでも呼んでくれた方が僕としてもしっくり来るし、それから…」

「下呂下呂温泉ピーピーですな」

「これは、走っているんじゃない

おそらく軌道に…」

「木藤雅也さんですな」

「誰だよっ

てか、人の話を聞かないで何でいつもお前はわけのわからんことを言って口をはさむ」

しかし、亀吉にそんなことを言っても無駄であった

僕の言葉は簡単に流されてしまった
のである

「私はずっとその走りを拝見させて頂いておりました

前にも申しましたが、私は浦島様が今の梅林孝之様に生まれ変わるまでどのように生死流転なされてきたのかを恐れながら存じ上げている次第に御座います」

一体全体この世界はいつから海亀人間のような生物が超能力を持つようになったのだと亀吉に問いたくなった

だが、亀吉はそんな僕の気持ちはつゆ知らずという感じで、難しい仏教用語を交えながら三世の生命観やそもそも仏と神の違いはまず悟りを得ているかいないかという大きな違いがある

それはこの経典にこう書かれていてつまりはこういう意味だ

よって、このことは証明された

次に、仏典の勝劣浅深について…△ABCと△A′B′C′の鋭角三角関係者が頓挫している

などと、辻褄の合った話をしているなと思ったら脇道に逸れて数学の話になったりと、もう言いたい放題だった

僕の話は完全にそっちのけの本題から逸れまくりな支離滅裂な話であった

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