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*聖凛学園3*

[756] 織姫 2012-11-07投稿
「え…?」

後ろを振り返ると、中庭にたってある木の上に、一人の男子が居た。
同じ二年生なのだろうか、首もとの赤いスカーフは、二年生特有のものだ。

ちなみに、一年生は黄、三年生は青である。

???「…てか誰?ソイツ。」

???「あぁ、転入生だって!俺らと同じ二年生!!」

???「ちょ、声でかいわよ。月斗!」

(……月斗?)

私が怪訝そうな顔をしていると、女の子が話しかけてきた。

如月花音「あ、ごめんね、自己紹介、まだだったよね!私、如月花音(キサラギ カノン)!同じ二年生だよ♪ちなみに魔術科!属性は炎!ペア居るよ♪よろしくね!」

[解説]
<聖凛学園では、魔法を習う魔術科、武器での戦い方を学ぶ戦闘科があり、どちらかを選びます。属性は、風、闇、水、炎、氷、雷があり、これも自由に選べます。ちなみに、同じ属性で、戦闘科と魔術科ならペアを組めます。>

如月花音「こっちの二人はー…」

月斗「自己紹介しなくて良いから!自分で言いたいっ!!」

如月花音「…20文字以内で簡潔に述べなさい。」

月斗「はい、ボク、名前、月斗、ハジメマシテ、……って言えるかあぁぁっ!」

私(……また、始まっちゃった…)

またも、言い合いをしている2人についていけず、その場に立ち尽くしていると、木の上に居たはずの男子がすぐ横に立っていた。

???「あいつら、転入生忘れてるし、まー馬鹿だからしょーがないけど………、
…つか、俺も自己紹介していー?」

……ビックリした。
いきなり話しかけられたこと、一瞬で林檎のような甘い香りが立ち込めたこと…
一番ビックリしたのは、フードを脱いだ彼の顔が、非のつけようが無いほどカッコいいこと…

白城悠哉「俺、白城悠哉(ハクシロ ユウヤ)、戦闘科二年、属性は風。ペアは居ない。
んー…、あとは聞きたいことあったら言って。…んじゃ」


…それだけ言うと、足早に校舎内へ入っていく彼。
私(あ、今気づいた、林檎みたいな甘い香り、白城悠哉くんの匂いなんだ…)

甘い香りの余韻にボーッとしながら、何分間か立ち尽くしていると、

月斗「…どしたの?」

私「うわっ!び、ビックリしたあ…」

月斗「あははっ、驚かせてゴメン!(笑)
で、どうかした?」

私「な、なにも無いですよ?そ、それより、自己紹介してくださるんですよね!お願いします!!」

花村月斗「お、おう。えっと、名前は花村月斗(ハナムラ ゲツト)、戦闘科二年、属性は雷!ペアは居ない!以上!」

私「よろしくお願いします。迷惑をかけることが多々あると…」

花村月斗「あぁぁぁぁぁぁ!!堅いっ!」

私「えっ?」

花村月斗「堅いよ!笑うと体に良いんやぞ!…笑わせてあげよーか?」

私「…ふぇ!?あっ、あははははははっ」

何をするつもりか聞く前に、すぐに脇腹をくすぐられた。くすぐったくて声が出ない。

私「ちょ…!やめ、あははははははっ!やめてくださっ…あはっ、あははは!」

花村くんは全然聞く耳を持ってくれない。
もう、げ ん か い ――――――――!!


私「やめろって…いってるでしょうが!!」

<バチバチッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!>


一瞬、目の前が眩しく光ったような気がした。

…いや、本当に光っ、た?


花村月斗「痛っっっっ!!」

私「今のって…」







私&月斗『…………雷?』

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