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すれ違って、そして。

[271]  MEIKO  2006-09-19投稿
「別れよう。」
今でも心の奥で響いてる。
胸に焼き付いていて、もがいても、もがいても
なかなか抜け出すことが出来ない。
そんな弱い自分に嫌気がする。
これから先も、ずっと・・・このまま?

「・・・芽衣!」
胃がズンと重くなる。
「何」
声の主は草汰。あたしを苦しめてる張本人。
素っ気なく返事したあたしに対し、草汰は口をとがらせた。
「何なん?なんか機嫌悪いん?」
「・・・別に」
何言っちゃってんの、この人?
頭、大丈夫??
「何があったんかは知らんけど、俺ならいつでも相談のるで?」
・・・うっざい。
「俺とお前の仲やし?」
何それ?アンタ自分が何言ってんのか分かってんの?
「な、め・・・」
うるさい!気安く呼ぶな!!
ホントもう、・・・やめて。
「じゃあハッキリ言う。あたしの前から今すぐ消えて!」
「・・え・・・・・」
草汰に笑顔が消えた。
でももう抑えきれない。
悪いのは・・・関係を断ち切ったアンタじゃない!
「じゃあね。さよなら!」
さようなら。あたしの・・・・・好きな人。
早く吹っ切って、楽になりたい。
「ちがう、芽衣!あれはそういう意味じゃなくて・・・!」
遠くで聞こえた草汰の声。
・・・?
どういうこと?
ま、いっか。もうそんなの関係ない。
「・・・友達に戻りたかっただけなんだ。芽衣!」
草汰は誰にも聞こえない声で呟いた。

そう、2人とも逃げていた。
すれ違ってたあたし達の恋。
後から聞いた話で、もう二度と戻らないけど、嘘じゃない。
あたしと草汰は・・・・・

END




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