携帯小説!(PC版)

下水道

[616] 晴ノブオ 2013-04-11投稿
俺の蛆まみれの死体が部屋に転がっていたらどうか小さく嘲笑してください。それこそが私の歩いた下らない下水道の全てだということです。すこぶる長い下水道でした、10年20年かけて歩いて来ましたが疲れたのです。後は肉体が狂気の循環の中に組み込まれていくのです、ただそれだけの事なのです。生まれてきた意味とは何ですか?なぜそんな疑問を持つのだろうか、元から存在がなければこんな無意味な疑問に疲れずにすんだのに。そもそも義務としてここに存在しただけであり、俺は何も望んじゃいなかった。
何も知らなかったんだ。
俺に責任はない、生きる義務などない。
誰と契約を交わしたというのだ。
俺の肉体が朽ちて骨だけになりこの星に生きる小さな生き物の糧となって循環していてくれれば幸いだ。生きて消費して狂っていくよりもまだ意味がある。

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