七人の王子と青い石3
凜「…おい。」
しばらく凜に見とれていた。
凜「っおい!聞いてんのか!」
瑠「…はっ!はい?」
びっくりして大きな声を出してしまった。
凜「っ!うっせーなー。………凜だ。」
瑠「へっ?」
凜「…俺の名前。」
瑠「あっ、私は瑠嘉です。」
凜「…っ!……あっそ。…別に聞いてないし。」
瑠「でも、これからお世話になるので、知ってもらったほうがいいと思って。
あっ!それと、瑠嘉って呼んでください。」
凜「…じゃあ、行くぞ。………瑠嘉。」
瑠「はい。」
何故か凜が、いきなり眼を合わしてくれなくなった。
瑠「…どうしたんですか?」
凜「…はっ?なっ、何でもねーし。………お前も、呼んでいーから。…凜って。」
瑠「…?はい。そうします。」
凜「…あと、敬語使わなくていいから。」
瑠「…うん。分かった。」
そう言われて、なんだか嬉しくて、凜に笑いかけた。
凜「っ!?…っこ、こっち見んなっ!」
瑠「えっ?なんで、酷い!」
いきなり見るなと言われて少しショックだった。
凜「…おっ、お前さぁ、他のやつにはさっきみたいな顔、すんじゃねーぞ。」
瑠「…他のやつって?」
凜「…俺以外の王子。」
瑠「なんで?」
凜「…なんでって、…キモイから。」
瑠「えっ!!嘘!今まで何回もしてた。どうしよー。」
凜「……俺は、そんな顔好きだから、していいけど。」
瑠「…えっ?そうなの?変わってるね。」
蓮「本当は、俺以外にその可愛い笑顔、見せたくないって、思ってたんだろ?」
凜「はっ!?っな!蓮!なんでいんだよ。」
瑠「えっ?…誰?」
蓮は、木の上から飛んできた。
蓮「…なんで?凜が帰って来ると思ったから、迎えにきた。嬉しい?」
凜「!…はっ?そんな訳ねーじゃん。」
蓮「初めまして、蓮だよ。君は?」
瑠「瑠嘉です。よろしくお願いします。」
蓮「うん。よろしく。」
凜「って、聞けよ!」
蓮「あれ?まだ居たの?聞いてたよ、嬉しいんでしょ?」
凜「なっ!」
蓮「凜は照れ屋さんだから。瑠嘉ちゃんの笑顔、可愛いって言えないだけだから。」
瑠「えっ?」
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