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空手道 佐山塾

[476] ハバネロペッパー 2014-01-13投稿
その空手道場は中央線沿線にあった。
俺はたまたま降りた駅前のその道場を知ったのだ。
極限空手世界大会初代チャンピオン指導!と書いたポスターが何枚も貼られていた。
そういえば…どこかで見た顔のいかつい人間が、回し蹴りで相手の顔を蹴る写真がでかでかと出ていた。
ふ〜ん…何とはなしに見ていると、やらないか?と、これまた見た顔が話しかけてきた。
は!?
間抜けな返事をした俺にその顔は笑いながら、楽しいぞ!とたたみかけた。

ハァ…
気がつけば門下生とやらに俺はなっていた。
空手なんて無縁…どころか運動大嫌いな俺が空手なんて…
初稽古は後悔しかなかった。
キツいなんてもんじゃない。
ひーひーいいながら何とか終わった初稽古。

辞めようかな…

正直そう真剣に考えてる俺がいた。

どうだ?
この塾のトップの初代世界チャンピオンは俺に聞いた。

はい‥かなり…

それしか言えなかった。

と、その時、あごの長い原島と言う師範代が俺を一喝した。

押忍だ!押忍!

そっか‥空手の世界は返事は全て押忍なんだな…

面倒ちぃなぁ…

やっぱやめよ…

ほぼ百%そう思った時、一人の先輩が何故か気にかかった。
それがK先輩だった。

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