耐夢〜タイム?
1993年の冬…優しい笑みを浮かべながら、うっすらと明るくなる空の下、国道を軽トラで走るシゲには、疲れすら忘れさせてしまうほどの出来事があった。
シゲ、28歳にて待望の子供、それも男の子が誕生したのだ。
気持だけが先走りするシゲは自分を落ちつかせるためにタバコに火をつけ、頑張ってくれた妻である美里と誕生したばかりの子供の顔を見ようと病院に急ぎ車を走らせているのである。
【シゲ】
…「ふぅぅ・・・」
…「もうすぐ、あと少し」…「ふぅぅ・・・」
そのころ病院では我が子との対面をすませた美里が疲れきった体を休ませ、辰弥が見守るベッドで深い眠りについていた。
辰弥が独り言のように美里に話しかけた。
【辰弥】
…「シゲさんも、パパになったんですね」
…「美里さんもシゲさんも本当に良かったですね」
…「おめでとうです」
辰弥が美里に話しかけている言葉の大きさ以上に静まりかえっている病院の廊下を歩く音、美里の休む病室に急ぎ足早に歩く音、シゲが来たのである。
【病室の扉】
…(トントンッ)
【辰弥】
…「は ぃ」
シゲは静かに病室の扉を開けて辰弥の顔を確認すると気が抜けてしまったのか、苦笑いが最初だった。
【シゲ】
…「辰弥、ありがとな」
小声で丁寧な一礼を辰弥にした。
【辰弥】
…「シゲさん」
…「おめでとうごさいます凄く元気な声の男の子でした」
辰弥はシゲよりも丁寧に頭を下げた。辰弥はシゲより先に子供の顔は見てはいけないと決めていたのだ。
シゲですら気づかないほどの男義ある思い、シゲを尊敬する辰弥の気持である。【シゲ】
…「美里は?」
…「大丈夫なのかぁ?」
【辰弥】
…「は ぃ」
…「心配ありません」
【シゲ】
…「そうかぁ〜」
…「辰弥 ありがとな」
シゲは辰弥に礼を言いながら美里の手を握り、もぅ片手で頬を撫で、耳元で呟いた。
【シゲ】
…「美里」
…「ありがとッ」
…「本当にありがとう」
【美里】
…「・・・シゲちゃん」
…「おかえりなさい」
辰弥は美里が目覚めたのに気づくと病室をあとにした。
耐夢〜タイム? 終り
シゲ、28歳にて待望の子供、それも男の子が誕生したのだ。
気持だけが先走りするシゲは自分を落ちつかせるためにタバコに火をつけ、頑張ってくれた妻である美里と誕生したばかりの子供の顔を見ようと病院に急ぎ車を走らせているのである。
【シゲ】
…「ふぅぅ・・・」
…「もうすぐ、あと少し」…「ふぅぅ・・・」
そのころ病院では我が子との対面をすませた美里が疲れきった体を休ませ、辰弥が見守るベッドで深い眠りについていた。
辰弥が独り言のように美里に話しかけた。
【辰弥】
…「シゲさんも、パパになったんですね」
…「美里さんもシゲさんも本当に良かったですね」
…「おめでとうです」
辰弥が美里に話しかけている言葉の大きさ以上に静まりかえっている病院の廊下を歩く音、美里の休む病室に急ぎ足早に歩く音、シゲが来たのである。
【病室の扉】
…(トントンッ)
【辰弥】
…「は ぃ」
シゲは静かに病室の扉を開けて辰弥の顔を確認すると気が抜けてしまったのか、苦笑いが最初だった。
【シゲ】
…「辰弥、ありがとな」
小声で丁寧な一礼を辰弥にした。
【辰弥】
…「シゲさん」
…「おめでとうごさいます凄く元気な声の男の子でした」
辰弥はシゲよりも丁寧に頭を下げた。辰弥はシゲより先に子供の顔は見てはいけないと決めていたのだ。
シゲですら気づかないほどの男義ある思い、シゲを尊敬する辰弥の気持である。【シゲ】
…「美里は?」
…「大丈夫なのかぁ?」
【辰弥】
…「は ぃ」
…「心配ありません」
【シゲ】
…「そうかぁ〜」
…「辰弥 ありがとな」
シゲは辰弥に礼を言いながら美里の手を握り、もぅ片手で頬を撫で、耳元で呟いた。
【シゲ】
…「美里」
…「ありがとッ」
…「本当にありがとう」
【美里】
…「・・・シゲちゃん」
…「おかえりなさい」
辰弥は美里が目覚めたのに気づくと病室をあとにした。
耐夢〜タイム? 終り
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