携帯小説!(PC版)

泣いた日

[513] しんとも 2014-04-09投稿

日に日に弱っていく姿を

なにも言わず いつものように


たとえ苦しくても 不安でも弱音を吐かなかったあなたに


なにも心配せず いつものように


愛してるなんて 考えた事もなかった




初めて弱音を聞いたのは
もう動けなくなった頃だった


痛いの もう帰りたいのと
子供のように



それでも 優しい言葉を一つ

かける事なく家へ帰っていったよ




泣いたのは 電話で聞いた時じゃない


急いで乗った電車の中でもない


あなたの顔を見た時も
涙一つ流れなかった



着慣れないスーツを着て朝早く 会場入り


たくさんの綺麗な花とキラキラした照明 そして真ん中に優しくほほ笑むあなたの写真



人がたくさんいるのに 僕は泣いてしまった



恥ずかしくてしょうがなかったけど 泣いてしまった



よく頑張ったね


僕はあなたの息子で良かったのかな




あれから一度も泣いてないよ たぶんもう泣かないだろう



あなたの生き方に 少しでも近付きたい


あなたのような 人間になりたい



だからもう 泣かないんだ

感想

感想はありません。

「しんとも」の携帯小説

詩・短歌・俳句の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス