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ささめこと

[563] グルルル 2015-02-05投稿
 ゆるり、ゆるりと。

 天蓋から垂れている紗幕が揺れていた。
 天井にあるファンからの微風によって、窓から忍び入る穏やかな月光によって、半透明なスクリーンは色や形を絶えず変幻させていた。
 その中のベッドに横たわっている私は、まるで自分が生きていないかのような錯覚を覚えている。
 でも、死んでいるわけじゃないのも分かっていた。
 ちなみに意識や感覚は正常に働いている。
 私はそれを確信していた。それらの確からしさはそれら自身と心中してもいいと思うくらいには信じているから。
 多分、現実なんてその程度のものなんだと私はこれまた信じているのだ。

なんて。
なんて……。

 私の横には彼がいた。いつのまにやら、ふとした隙に、あたかも自然に、私の傍に彼がいた。

 擦り切れたような眼光と枯れ枝のような体を、私に対して投げ出していた。

運命といえば、そう。
偶然といえば、そう。
奇跡といえば、そう。
同時に、
茶番といえば、そう。
当然といえば、そう。
日常といえば、そう。

 それ故に、彼が私に与えてくれるのは、光の波を閉じ込めた白の貝殻と永遠に逆さまの砂時計。

なんて。
なんて……。

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