逃亡記10
ゲルダは村に入った。
粗末なレンガ造りの家がまばらに立ち並ぶ集落で、家からは、夕げの匂いが漂ってくる。
さっそく現れた老人が、ゲルダのことをじっと見上げた。ゲルダは言った。
「腹がとても空いているんだ。なにか食うものはないか?」
「食うものじゃと?お前さんの右足でも焼いて食らうかの」
そう言って老人はけたたましく笑う。ゲルダは苛立ちをこらえ、腰の袋からさっきの銀貨を一枚取り出した。
「これで頼む」
老人の顔色が変わった。「ついてこい」
ゲルダは老人に誘われ、一軒の比較的ましな家に入った。
粗末なレンガ造りの家がまばらに立ち並ぶ集落で、家からは、夕げの匂いが漂ってくる。
さっそく現れた老人が、ゲルダのことをじっと見上げた。ゲルダは言った。
「腹がとても空いているんだ。なにか食うものはないか?」
「食うものじゃと?お前さんの右足でも焼いて食らうかの」
そう言って老人はけたたましく笑う。ゲルダは苛立ちをこらえ、腰の袋からさっきの銀貨を一枚取り出した。
「これで頼む」
老人の顔色が変わった。「ついてこい」
ゲルダは老人に誘われ、一軒の比較的ましな家に入った。
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