あなたの声に
ドラムの人はおもむろにポケットに
手を突っ込み、青いスポーティなミニタオルを取り出した。
「ほれ、タオル!!
拭けよ」
「え・・・」
「いいから。ほら」
ドラムの人は、ぶっきらぼうに私の顔に
タオルを当ててくれた。
「あ、ありがとうございます」
「いいよ。てか、前から気になってたんだよね。いつもココに座ってテニスコート見てるからさ。
あ・・・なんか見たことある顔だな」
「え・・・?」
「あ!!わかった!!
新聞載ってた子!!
この高校に入ったんだあ〜。
すげえな」
案外新聞って見られるもんだな。
てか、テニスの話には触れたくなかったな・・・。
「もしかしてテニス部入るの?」
「え・・あぁ・・・。
私、もうテニスできない体なんです」
「え?あ・・・ゴメン・・・」
「いえ、別にイイんですよ。
テニスのことなんて忘れたいんですケド
ね。
いつもココ来ちゃうんですよ。
アハハ・・・」
ワザと笑って、明るく見せた。
でも、涙は不意に噴出す。
「あぁ!!ゴメン、本当にゴメン!!」
ドラムの人は焦ったように、
私の頭を撫でてくれた。
「忘れたいです・・・
テニスのことなんて・・・」
今の正直な気持ちが口に出る。
ドラムの人は頭を撫でるのを急にやめた。
そして、私の手をギュウと握った。
「俺が・・・忘れさせてやるよ」
「え・・・?」
突然の言葉に少し困惑する。
「俺が忘れさせてやる。
こっち来い」
ドラムの人は音楽室の方へ走った。
転ばないように、慌てて私も走る。
暖かい・・・。
先輩は音楽室のドアをガラガラと少し
乱暴に開けると、
「ここに座って」
と私をイスに座らせた。
手を突っ込み、青いスポーティなミニタオルを取り出した。
「ほれ、タオル!!
拭けよ」
「え・・・」
「いいから。ほら」
ドラムの人は、ぶっきらぼうに私の顔に
タオルを当ててくれた。
「あ、ありがとうございます」
「いいよ。てか、前から気になってたんだよね。いつもココに座ってテニスコート見てるからさ。
あ・・・なんか見たことある顔だな」
「え・・・?」
「あ!!わかった!!
新聞載ってた子!!
この高校に入ったんだあ〜。
すげえな」
案外新聞って見られるもんだな。
てか、テニスの話には触れたくなかったな・・・。
「もしかしてテニス部入るの?」
「え・・あぁ・・・。
私、もうテニスできない体なんです」
「え?あ・・・ゴメン・・・」
「いえ、別にイイんですよ。
テニスのことなんて忘れたいんですケド
ね。
いつもココ来ちゃうんですよ。
アハハ・・・」
ワザと笑って、明るく見せた。
でも、涙は不意に噴出す。
「あぁ!!ゴメン、本当にゴメン!!」
ドラムの人は焦ったように、
私の頭を撫でてくれた。
「忘れたいです・・・
テニスのことなんて・・・」
今の正直な気持ちが口に出る。
ドラムの人は頭を撫でるのを急にやめた。
そして、私の手をギュウと握った。
「俺が・・・忘れさせてやるよ」
「え・・・?」
突然の言葉に少し困惑する。
「俺が忘れさせてやる。
こっち来い」
ドラムの人は音楽室の方へ走った。
転ばないように、慌てて私も走る。
暖かい・・・。
先輩は音楽室のドアをガラガラと少し
乱暴に開けると、
「ここに座って」
と私をイスに座らせた。
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