私の考えは甘かった。 私は戦場へ行ったとたんに死にたいと毎日思っていた気持が、死体の山や何千本と立てられた十字架、野戦病院での血の海などを見たら死への恐れの気持ちになってしまったのである。
「生きたい｡」それが毎日の口癖になった。
そして私はカメラを握った。
私の中で戦場でカメラを握る目的ができた。「私は死ぬために戦場に来たのでわない。戦場の真実を撮るためでもない。私は人々に戦争に対する恐怖を覚えさせるためにカメラを持って戦場に来たのだ。平和なんかを訴えたいんじゃない。戦争への恐怖が私たちを生かしてくれるのだ｡」と‥‥‥‥。
2020年8月6日 ﾉﾙﾏﾝﾃﾞｨ海岸
私は砂浜をはっていた。 空からは爆弾、地には地雷、少しでも頭を上げると弾丸が頭をかすめる。身動きがとれない中、私は軍曹を探した。
「軍曹はどこにいるんです？」という私の問掛けに一人の兵士が答えた。
「軍曹は私だ｡」
私は軍曹の所へ行った｡
「どうも、私はカメラマンの田中 六郎っていいます。あだ名は六郎だからロックって言われてます。よろしく。
それで、これからどうやって相手に熱い一撃をおみまいするんです？」 「下は地雷だらけだ。空軍に地雷掃除を頼まなきゃいけねぇな。
おっ!!失礼、俺の名前はジョン マッカートニー ジョンって呼んでくれ｡
で、通信兵はどこだぁ?通信兵!! 通信兵〜!!」

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