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約束

[250]  日向子  2006-09-29投稿
ここはある学校。
皆が通ってるような普通の学校だよ。
今日はこの学校の入学式。
今は新生徒がガヤガヤ……。
「広いなぁ〜…迷っちゃうね。」
「もう既に迷ってるわけだが…。」
「だれのせいだよ。」
「お前のせいだよ。」
「まぁまぁ…晃…怒んないでよ…。」
「入学式はもうすぐ始まるんだぞ!
 早く行かないと怒られるだろう。
 これだから翼はな…。」
晃はふぅとため息をついた。
呆れたのだろう。
「ま、とにかく歩こう。ここにいてもしかたないしさ。」
「とりあえず、上に行こう。」
二人はとりあえず近くの階段を上ることにした。
「っと…。ついた。…。あれ。」
「屋上…か。失敗だな。」
またどうしてこんな時でも冷静かな光は…
そのとき翼は見た。小さな光の玉がおちてくる所を。
「何…あれ。」
その光はしだいに大きくなり、二人を包む。
「うっわぁー!なんだこれ!?」
「翼!危ない!」
「え…。」
後ろの光の玉から風のようなものが吹き荒れ、翼を囲む。
「翼!」
「晃!逃げて!このままじゃ晃も危ない!」
「でも!そうしたら翼!お前はどうするんだ!」
なぜか笑みがこぼれた。やさしいな…。晃
「ま、どうにかなるさ。ほら!晃、逃げた逃げた!」
しっしっ、っと追いやるように手を振った。
「絶対…絶対帰れよ!」
晃は消えた。光の向こうに。
「さよならかも…ね。晃。」
目をつむる。光が体を包む感覚。
その温もりが消えたどうしたんだろうと思い目を開けた。
そこにあったのは一面の自然。
いままでいた屋上は無く。
そこにいた晃もいない。
「どこ…?ここ。」

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