天使のすむ湖63
あれからまた、湖での夏休みが始まった。
午前中は香里は体調が悪いことが多くて、起きられないが、桜井が来て書斎で一緒に受験勉強をする。数学や物理は奴にほとんどを教えてもらった。しかし奴は、
「俺に教えてもらうということは、お前は俺は抜けないなー」
と言いやがった。
俺は内心クソーと思いながらも
「しょうがねぇだろー」
と言うしかなかった。
夏の夜にはこの湖では水が綺麗で、蛍が飛び、曇りの日には霧がかかる。今日は晴れているため、夜は蛍が見えるだろうから、車椅子で見学に行くことにした。
俺は食べたがらない香里のために食料を用意して、蛍を見ながら食べることにした。それは、おにぎりでもサンドイッチでもない、リュックから出したものは、カップラーメンだった。保温水筒にお湯も用意して、見せると、香里は目を丸くして、
「一樹なにそれー外で食べるって聞いたけど、お弁当か何かかと思ったわよ〜」
意外なことに笑ってくれて、その笑顔が見たかったのだ〜
「やっと笑ったね、寒いって言ってたから、温まるように用意しました〜」
「蛍見ながらカップラーメンなんてー聞いたことないわよ〜」
車椅子につける小さなテーブルも用意して、香里は半分くらいはなんだかんだ言いながらもたいらげて、残りは俺が食べた。
「外でカップラーメンも結構いけるだろう。」
と俺が言うと、ニコニコしてうなづいた。
病が進行してるせいか、真夏なのに何枚も重ね着するくらい寒がるのだ。目の前の蛍は、ついては消えて飛んで、真夏の夜を彩っていた。
もう去年のように泳ぐ体力はないが、それなりに過ごせるありがたさを神様に俺は感謝していた。
何気ない日常がこんなにいとおしいと思ったことはない、ここは山奥の湖、ゆっくりと時は流れていた。
午前中は香里は体調が悪いことが多くて、起きられないが、桜井が来て書斎で一緒に受験勉強をする。数学や物理は奴にほとんどを教えてもらった。しかし奴は、
「俺に教えてもらうということは、お前は俺は抜けないなー」
と言いやがった。
俺は内心クソーと思いながらも
「しょうがねぇだろー」
と言うしかなかった。
夏の夜にはこの湖では水が綺麗で、蛍が飛び、曇りの日には霧がかかる。今日は晴れているため、夜は蛍が見えるだろうから、車椅子で見学に行くことにした。
俺は食べたがらない香里のために食料を用意して、蛍を見ながら食べることにした。それは、おにぎりでもサンドイッチでもない、リュックから出したものは、カップラーメンだった。保温水筒にお湯も用意して、見せると、香里は目を丸くして、
「一樹なにそれー外で食べるって聞いたけど、お弁当か何かかと思ったわよ〜」
意外なことに笑ってくれて、その笑顔が見たかったのだ〜
「やっと笑ったね、寒いって言ってたから、温まるように用意しました〜」
「蛍見ながらカップラーメンなんてー聞いたことないわよ〜」
車椅子につける小さなテーブルも用意して、香里は半分くらいはなんだかんだ言いながらもたいらげて、残りは俺が食べた。
「外でカップラーメンも結構いけるだろう。」
と俺が言うと、ニコニコしてうなづいた。
病が進行してるせいか、真夏なのに何枚も重ね着するくらい寒がるのだ。目の前の蛍は、ついては消えて飛んで、真夏の夜を彩っていた。
もう去年のように泳ぐ体力はないが、それなりに過ごせるありがたさを神様に俺は感謝していた。
何気ない日常がこんなにいとおしいと思ったことはない、ここは山奥の湖、ゆっくりと時は流れていた。
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