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時代(とき)を超えた青春*別れ

[341]  椿  2005-12-22投稿
田園畑が広がる地帯を彩は走り出した。悌次郎と初めて出会った事を脳裏で回想した。そして、夕陽二人でを見たあの日の事―。彩は悌次郎を見つけた。「悌次郎君っ!悌次郎君っ…!会いたかった!」「彩さんっ!」彩は悌次郎の中に飛込んだ。「出陣したら嫌…もう」「…生きて帰れないかもしれない」「だめ!ずっと一緒に…」彩は瞳に涙を溜めていた。「…泣いちゃ駄目だ、彩さん…俺は会津の為に…」「会津の為、国の為っていうけど自分は…自分自身は大切じゃないのっ!?悌次郎君!」彩は思わず悌次郎の軍服をぐっと掴んだ。「分かるだろ!?彩さん…戦わないと…」「未来は平和…だけど…その前は、戦争ばっかりだったんだね…」彩は悌次郎を放し、呟いた。「あたしは…悌次郎君が会津の為に…戦うのがいいんだったら―、喜んで見送ってあげる―。戦争は、好きじゃないけど」彩は泣き笑いしていた。「彩さん…」悌次郎は胸を打たれた。「戦う時も俺はずっと彩さんを思っている…絶対」「悌次郎君…あたしだって…未来に帰ってもずっと悌次郎君を思うよ…待ってるよ、未来で」 (続)

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