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生涯の恋人 18話

[261]  ふく  2006-10-03投稿
『彼氏』の存在を
母親に話すことにした
話したら心配をかけるかもしれない
「こんな大事な時期に!」と怒られるかもしれない
色んなことが頭をかけ巡り打ち明けることを躊躇いもしたがこれ以上黙っているのもどうかと思った 秘密を作ることで私なりの良心が痛んだ

「お母さん、話があるんだ。」

真面目な私の顔に台所に立っている母は少し驚いた顔をしたきっと母の頭の中にも私からの様々な言葉がグルグルと回っているのだろう

「何?急に。」

「ん〜…、実はさ…、あの…。」

母の顔を前にするとなかなか言葉が出てこない
『やっぱり違う話してこの話はやめとこうか』など今更ながら決意が崩れそうになったが一度咳払いをして踏み切った

「私、彼氏出来たんだよ。同じ高校の同い年の人なんだけど。」

一瞬母の顔が硬直したように見えた

「そう。大事な時期なんだし、お付き合いも程々にしなさいよ。最近部屋でよく誰かと電話してるみたいだったし、何となく気付いてたよ。」

優しい声だったが娘を心配している母親の心境が感じ取られた

「うん、分かってる。お父さんも気付いてるのかな?」

「さぁね。何も話してないけど。」

「お母さんからそれとなく話しといて。」

父親とはあまり話すこともなく自分の口からは言いづらかった

「分かった。いつか彼、見せてね。」

それ以上は何も聞かなかった

母に話したことで少し肩の荷が下りたような感じがした
すっきりした

とにかく推薦入試で合格して
『ほらね、だから言ったじゃない!大事な時期なんだからって!こんな時に違うことばっか考えてるから』なんて言われないようにしようと思った
合格することで
彼の存在も認めてもらおうと

部屋に戻ると
さっき母と話したことを思い出した
母のあの優しい声の裏には寂しい気持ちがあったのではないだろうか
娘が自分から離れていくような
きっと父も同じ思いをするだろう
そんなことを思うとさっきまでのすっきりした気持ちが少し曇った

『そんなことを考えてる場合じゃない!頑張らなきゃ!』

ベッドに横たわった体を起こし
机に向かった

『ごめんね、私は今、彼のことが大切だから』
心で呟き一度深呼吸をしてペンを握った

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