生涯の恋人 18話
『彼氏』の存在を
母親に話すことにした
話したら心配をかけるかもしれない
「こんな大事な時期に!」と怒られるかもしれない
色んなことが頭をかけ巡り打ち明けることを躊躇いもしたがこれ以上黙っているのもどうかと思った 秘密を作ることで私なりの良心が痛んだ
「お母さん、話があるんだ。」
真面目な私の顔に台所に立っている母は少し驚いた顔をしたきっと母の頭の中にも私からの様々な言葉がグルグルと回っているのだろう
「何?急に。」
「ん〜…、実はさ…、あの…。」
母の顔を前にするとなかなか言葉が出てこない
『やっぱり違う話してこの話はやめとこうか』など今更ながら決意が崩れそうになったが一度咳払いをして踏み切った
「私、彼氏出来たんだよ。同じ高校の同い年の人なんだけど。」
一瞬母の顔が硬直したように見えた
「そう。大事な時期なんだし、お付き合いも程々にしなさいよ。最近部屋でよく誰かと電話してるみたいだったし、何となく気付いてたよ。」
優しい声だったが娘を心配している母親の心境が感じ取られた
「うん、分かってる。お父さんも気付いてるのかな?」
「さぁね。何も話してないけど。」
「お母さんからそれとなく話しといて。」
母からは何も聞き返されることはなかった
母に話したことで肩の荷がおりた気がした
すっきりした
部屋に戻ってベッドに横たわった
彼のことを打ち明けた緊張がまだ抜けなかった
目を閉じてため息を一つつくとと少しづつ心臓の音が穏やかになっていった
そんな時
ふと母との会話を思い返した
母のあの優しい声の裏には 娘が離れていくような寂しい気持ちがあったのかもしれない
父がこの話を聞いてもきっと同じ気持ちになるのだろう
そう思うとさっきまでのすっきりした晴れた気持ちがだんだんと曇ってきた
しかしそんなことを考えている場合ではない
推薦で合格することが今の課題だ
『合格』することで『彼の存在』を認めてもらおうと思った
そうしないときっと「ほらね、だから言ったじゃない。他のことばっか考えてるから。」と母は私に言うに違いない
ベッドに横たわっていた体を起こして机に向かった
『ごめんね、今は彼が大切なんだ』
そう心の中で呟いてペンを握った
母親に話すことにした
話したら心配をかけるかもしれない
「こんな大事な時期に!」と怒られるかもしれない
色んなことが頭をかけ巡り打ち明けることを躊躇いもしたがこれ以上黙っているのもどうかと思った 秘密を作ることで私なりの良心が痛んだ
「お母さん、話があるんだ。」
真面目な私の顔に台所に立っている母は少し驚いた顔をしたきっと母の頭の中にも私からの様々な言葉がグルグルと回っているのだろう
「何?急に。」
「ん〜…、実はさ…、あの…。」
母の顔を前にするとなかなか言葉が出てこない
『やっぱり違う話してこの話はやめとこうか』など今更ながら決意が崩れそうになったが一度咳払いをして踏み切った
「私、彼氏出来たんだよ。同じ高校の同い年の人なんだけど。」
一瞬母の顔が硬直したように見えた
「そう。大事な時期なんだし、お付き合いも程々にしなさいよ。最近部屋でよく誰かと電話してるみたいだったし、何となく気付いてたよ。」
優しい声だったが娘を心配している母親の心境が感じ取られた
「うん、分かってる。お父さんも気付いてるのかな?」
「さぁね。何も話してないけど。」
「お母さんからそれとなく話しといて。」
母からは何も聞き返されることはなかった
母に話したことで肩の荷がおりた気がした
すっきりした
部屋に戻ってベッドに横たわった
彼のことを打ち明けた緊張がまだ抜けなかった
目を閉じてため息を一つつくとと少しづつ心臓の音が穏やかになっていった
そんな時
ふと母との会話を思い返した
母のあの優しい声の裏には 娘が離れていくような寂しい気持ちがあったのかもしれない
父がこの話を聞いてもきっと同じ気持ちになるのだろう
そう思うとさっきまでのすっきりした晴れた気持ちがだんだんと曇ってきた
しかしそんなことを考えている場合ではない
推薦で合格することが今の課題だ
『合格』することで『彼の存在』を認めてもらおうと思った
そうしないときっと「ほらね、だから言ったじゃない。他のことばっか考えてるから。」と母は私に言うに違いない
ベッドに横たわっていた体を起こして机に向かった
『ごめんね、今は彼が大切なんだ』
そう心の中で呟いてペンを握った
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