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薔薇の庭園3

[374]  2005-12-23投稿
「マリア。」
放課後、帰ろうとしたマリアにマグレスが問いかけた。
夕暮れの教室。部屋中がオレンジ色に染まっているよう。二人きりの教室に、誰も邪魔されない、邪魔できない空間にいるようだった。
「何?マグレス。」
マリアがニコリと振り返るとマグレスは真剣な顔になった。
「今日の昼休み、シンと一緒に居ただろう。」
「それが、何か?」
「・・・、あいつとは、もう何も関わらないようにしてくれ。」
意外な一言。マリアは首を傾げた。
「どうして?あの人は優しい方よ。」
「でも、それでも、あいつは異端者だぞ。これ以上あいつと一緒にいたら、何やらかせるか分からないぞ!」
マグレスにとってはこれはマリアにむけての忠告であった。けど、マリアはそのマグレスの言葉を受け入れなかった。マリアにとってはこれは差別のようではないかと。
「嫌よ。私そんな事できないわ。」
「マリア!」
「だって、彼は魔法使いでも彼は異端者でもなんでもないわ。マグレス、分かるでしょ?」
だんだんマリアは涙声になっていった。マリアの優しい性格が、逆にそれが逆撫でになる。
怒りが込みあがってきたマグレスはマリアを壁に押し倒す。
「きゃあ!!」
マリアが声を上げてもマグレスは強引にマリアの両手をつかみ、握りしめる。
「痛い・・、マグレス・・・。」
マリアの荒い息がマグレスの体に触れる。弱々しいマリアの顔を見てマグレスは顔を近づけた。
「いい加減にしろよ?これ以上俺に逆らったらどうなるか分からないぞ!」
「・・・・・。」
「分かったんならもうシンに関わるな!!」
ドンッ、ともう一度壁に押し倒させ、マグレスは先に教室をでた。教室に只一人残ったマリアは静かに涙を流した。

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