air 38
「…やるなぁ…くそガキ…」 レックスとリッパーの剣の実力はほぼ互角、フィーの防御魔法でなんとか攻撃を防いでいた。 「フィーのおかげで俺はほとんどダメージを受けてない。このまま戦えば俺が勝つのは時間の問題だ。」 レックスは余裕の表情で言った。 「時間の問題?…いや、すぐに終わるぞ」 リッパーはレックスの後方に視線を移した。そこには2人の男と1人の少女が立っている。 「おせーよネスタ、サンタナ。あと…誰だ?例の失敗作か?」 「そうそう、例の失敗作ね。どう?可愛いっしょ?」 ネスタはいつものようにヘラヘラしながら言った。 「ガキじゃねぇか。ちゃんと使えんのかよ?」 「分かんねぇ、使えなくても俺がこいつもらうから気にすんな!」 ネスタ達3人はレックスに近づいてきた。 「さっさとやっちゃおうかねぇ〜」 ネスタは爪型の武器を装着するとそれをペロリとなめた。 レックスはネスタの方を向き剣を構える。 ネスタが走り出す。だが突然ネスタの目の前で氷の柱が地面に突き刺さった。 「サンタナぁ〜邪魔すんなよ」 ネスタは振り返るとサンタナを睨んだ。 「俺がやる。」 サンタナはそれだけ言うと魔法を唱え始めた。 「勝手にしろ、でも俺もやるからなぁ」 ネスタは再び走り出しレックスに攻撃を仕掛けてきた。 レックスはギリギリで攻撃をかわしたが氷の柱が降り注いできた。 フィーの防御魔法でなんとか防いだが大きな衝撃を受けてレックスは体勢を崩した。 「…隊長3人相手じゃ歯が立たない。」 「おぉ〜おぉ〜どうした?リッパーとやってたときと違ってずいぶん大人しいじゃないか」 形勢が逆転したことでレックスは弱気になっていた。 「お前らいつもピンチだな」 レックスはその声を聞いて振り返るとそこにはローとゼスが銃を担いで立っていた。 「どうしてここに…!?」 「レブルアに向かってる途中でガザムが攻撃されてるって聞いたんでな。慌てて引き返してきたんだよ」 ローはそう言いながら体勢を崩して座り込んでいたレックスを立たせた。
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